5. 老後の備えは現役時代の準備から
厚生労働省の資料によると、8月支給の年金は「約27万円~約67万円」と世帯によって大きな差があるようです。
現役時代の働き方や収入による影響が大きいことから、キャリアプランについては年金まで考えることも非常に重要だといえます。
老後の年金額を知ることで、貯蓄のモチベーションをあげる方法もあります。
自分が受け取れる年金額については、ねんきん定期便やねんきんネットで確認してみましょう。余力があれば、今後の働き方に応じて詳細にシミュレーションすることもおすすめします。
見落としがちですが、退職金の有無もしっかり確認しておきましょう。
6. まとめにかえて
「人生100年時代」「長生きリスク」という言葉が広まり、老後に危機感を抱く方は少なくありません。
仮に65歳で仕事をリタイヤしたとすると、100歳まで35年間もの老後期間があります。それだけの長い時間を、計画を立てずに迎えてしまったらどうなるでしょうか。
低金利の銀行預金だけで資産形成すると、老後資金が足りなくなるリスクや物価上昇による資産の目減りのリスクがあります。
資産運用の中には、NISAやiDeCoといった税制優遇を受けながら運用できる制度もあります。その他にも人によって選択肢はさまざまです。
ご自身に合った資産形成方法を選択し、将来への備えをしていきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「年金振込通知書」
- 厚生労働省「これまでの年金部会も踏まえてご議論いただきたい論点」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
橋本 高志