2.1 厚生年金の平均月額

受給額がほとんど横ばいということは、物価上昇が続いている昨今においては家計の維持が難しくなった世帯が増えている可能性もあります。

2023年は消費者物価指数でみると前年比で3.2%上昇しています。

令和5年の統計値は未公表ですが、年金の受給額が一定程度増えないと、出費だけが多くなって生活が苦しくなる計算です。

2.2 国民年金の平均月額

続いて、国民年金の平均受給額は次のとおりです。

  • 注1.新法基礎年金について老齢基礎年金の受給資格期間を原則として 25 年以上有するものは「老齢年金・25 年以上」に、それ以外のものは「通算老齢年金・25 年未満」に計上している。
  • 注2.( )内は、基礎のみ・旧国年の受給者について再掲したものである。ここで「基礎のみ」とは、同一の年金種別の厚生年金保険(第1号)(旧共済組合を除く)の受給権を有しない基礎年金受給者をいう。
  • 注3.[ ]内は、基礎のみ共済なし・旧国年の受給者について再掲したものである。ここで「基礎のみ共済なし」とは「基礎のみ」の受給者のうち、共済組合等の組合員等たる厚生年金保険の被保険者期間(平成 27 年9月以前の共済組合等の組合員等の期間を含む)を有しない受給者をいう。

こちらは表がやや複雑ですが、老齢年金・25年以上でカッコがない数字が基本的な平均受給額です。

近年は5万6000円台で推移しています。

こちらも令和5年のデータは未公表ですが、一定程度金額が増加していなければ、確かに生活が苦しくなる恐れがあります。

収入の柱ともいえる年金事情をみてきました。次の章では、主に年金収入で暮らす高齢者世帯の生活費を深堀りしていきます。