老齢年金(原則として65歳以上に受け取れる公的年金)は偶数月の15日に支給されるため、今年度の最初の年金は6月14日でした。
次回は8月15日の支給となりますが、2年連続の増額や定額減税の影響により、手取りが上がったというシニアも多いでしょう。
セカンドライフとなる「老後生活」を支えるための大きな収入源である「年金」は、ほぼすべての日本人にとってなくてはならない存在です。受給額は多ければ多いほど安心でしょう。
2024年度の厚生年金は、標準夫婦世帯で23万483円です。1回あたりの支給額は約46万円(額面)。しかし、これはモデルケースであり、中には「約67万円」が支給される夫婦も存在します。
老後の安定した生活を支えるための公的年金「国民年金と厚生年金」について、仕組みや現在の支給水準などを確認していきましょう。
1. 公的年金「国民年金・厚生年金」の仕組み
最初に、日本の年金制度について確認していきます。
日本の年金制度には「国民年金」と「厚生年金」があり、構造上「2階建て」と呼ばれています。
1.1 国民年金(基礎年金):1階部分
- 加入対象:原則として日本に住む20歳から60歳未満の方
- 保険料:一律(年度ごとに見直し)
- 年金額:保険料の納付期間によって決定。2024年度の満額は月額6万8000円(67歳以下の場合)
1.2 厚生年金:2階部分
- 加入対象:主に会社員、公務員など
- 保険料:報酬比例制
- 年金額:加入期間や納付保険料により決定(※1階部分の国民年金に上乗せして支給されます)
年金は、原則として偶数月の15日に2ヶ月分が振り込まれます。
次の年金支給日である8月15日には、6月分と7月分が支給されます。
次章以降で年金受給額について解説していきますが、国民年金か厚生年金(国民年金を含む)かで大きな差があるため、ご自身の加入する年金がどちらであるかを把握したうえで確認していきましょう。