2. 65歳以上の世帯は十分な貯蓄があるのか
総務省「家計調査(貯蓄・負債編)」から、老後生活に入った世帯の貯蓄額を夫婦世帯と単身世帯に分けて確認しましょう。
2.1 65歳以上の夫婦世帯
夫婦世帯の貯蓄額は、年代別にみると以下のとおりになりました。
- 60歳以上69歳以下:2432万円
- 70歳以上:2503万円
60歳以上では、平均貯蓄額が2478万円となっています。
60歳以上の貯蓄の内訳をみると、以下のとおりになりました。
- 通貨性預貯金:777万円
- 定期性預貯金:804万円
- 生命保険など:434万円
- 有価証券:446万円
- 金融機関外:17万円
では、単身世帯での貯蓄額がいくらあるか確認しましょう。
2.2 65歳以上の単身世帯
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、60歳代と70歳代の平均貯蓄額は、以下のとおりになりました。
- 60歳代:1468万円
- 70歳代:1529万円
以上から、夫婦世帯では2400万円から2500万円、単身世帯では1400万円から1500万円ほどの貯蓄があります。
ただし、いずれの世帯も貯蓄がない世帯もありました。
実際に、金融資産を保有していない世帯をそれぞれ確認すると、夫婦世帯では約2割が金融資産を保有していません。
【60歳代・夫婦世帯】
- 金融資産非保有:21.0%
【70歳代・夫婦世帯】
- 金融資産非保有:19.2%
【60歳代】
- 金融資産非保有:33.3%
【70歳代】
- 金融資産非保有:26.7%
単身世帯は、約3割が貯蓄がありません。
では、老後生活で注意しておきたいポイントを確認しましょう。