3. 国家公務員の退職金事情
内閣官房人事局が公表している最新の統計によると、2022年度中に退職した国家公務員における退職理由別の退職手当(退職金)平均支給額は以下のとおりです(1000円以下四捨五入)。
- 定年:約2112万円
- 応募認定:約2525万円
- 自己都合:約275万円
- その他:約212万円
国家公務員の退職手当は「基本額(退職日の俸給月額×退職理由別・勤続期間別支給割合)+調整額」で計算します。
また、退職理由別・勤続年数別支給率は、勤続年数が長いほど高くなります。
3.1 【一覧】退職理由「定年」の退職手当受給者数・退職手当平均支給額
- 5年未満:受給者数56人、平均支給額158万7000円
- 5年~9年:受給者数104人、平均支給額446万8000円
- 10年~14年:受給者数82人、平均支給額713万7000円
- 15年~19年:受給者数47人、平均支給額1159万1000円
- 20年~24年:受給者数118人、平均支給額1309万2000円
- 25年~29年:受給者数746人、平均支給額1663万2000円
- 30年~34年:受給者数4300人、平均支給額1991万7000円
- 35年~39年:受給者数4452人、平均支給額2303万8000円
- 40年以上:受給者数4378人、平均支給額2234万7000円
また、自己都合で退職した国家公務員には在職期間が短い職員が含まれることから、定年や応募認定と比較すると平均支給額が少ないと考えられるでしょう。
4. まとめにかえて
2024年6月28日に支給された国家公務員のボーナスの平均額は約65万9400円で、前年度よりも増額となっています。
プライム企業でも前年度よりボーナスが引き上げられ、平均額は国家公務員を超える結果となりました。
ただし、実際の支給額は職種や勤続年数などによって異なります。あくまでも参考程度にとどめておくとよいでしょう。
参考資料
- 内閣官房人事局「令和6年6月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給」
- 一般財団法人労務行政研究所「東証プライム上場企業の2024 年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」
- 内閣官房人事局「退職手当の支給状況」
- 人事院「第3章 定年後の収入と支出 退職手当制度の概要」
柴田 充輝