3. 新紙幣の利用開始に伴い「覚えておきたい注意点」

新紙幣の利用開始時、お金にまつわるトラブルが発生しやすい傾向があるようです。

私たちが覚えておきたい注意点について、しっかり確認しておきましょう。

3.1 お金のトラブルや詐欺に注意

まずは、お金に関わるトラブルについてです。

たとえば「旧紙幣は使えない」「新紙幣と交換する」などと言って、お金をだまし取ろうとする詐欺が発生するケースがあるかもしれません。

「旧紙幣が使えなくなるから」と交換を求められたり、「その新紙幣は偽札だ」と交換を強制されたりしても、応じないようにしましょう。

さらに、金融機関の職員や地域の職員を装った者から「新紙幣と交換する」と言われても、鵜呑みにしてはいけません。

そもそも、新紙幣発行された2024年7月以降も、福沢諭吉や野口英世の旧紙幣は使うことができます。

また、金融機関や行政機関が新紙幣について交換を求めることはありません。

新しいお金に関して、不審な電話やメール、訪問があった場合は警察に相談するようにしましょう。

3.2 新紙幣が使えない自動販売機等に注意

新しいお金の運用スタートに合わせて、銀行のATMや鉄道の券売機などは、システム改修がおおむね終了しています。

そのため、新紙幣を使って、銀行のATMでお金をやりとりすることもできます。

一方、一部の機種で新紙幣に対応していない可能性があります。

たとえば、現金しか使えない自動販売機では、新千円札が使えないケースがあるかもしれません。

コインランドリーや、コインパーキングの支払いで、新紙幣への対応ができていない可能性もあるため注意が必要です。

上記のサービスを頻繁に利用する方の場合、しばらくは旧紙幣を持ち歩いておくと安心できるかもしれません。

また、現金ではなく、クレジットカードや電子マネーなどキャッシュレス決済ができる場合は、そちらを利用するようにしましょう。

4. まとめにかえて

20年ぶりに、紙幣のデザインが変更となりました。

日々お金を使う私たちにとって、紙幣の変更は少々面倒なことがあるかもしれませんが、日本のお金の信頼性を保つためにも大切は対応であると理解しておきましょう。

また、高齢者など詐欺に巻き込まれやすい年代はもちろん、毎日お金を使う私たちも新しいお金にかかわる詐欺事件やトラブルに巻き込まれないよう日々注意することが大切です。

自動販売機などでお金の支払いで困らないように、しばらくは旧札を持ち歩くなど、気をつけるようにしましょう。

参考資料

下中英恵FP事務所 下中 英恵