日本の年金制度は、老後の生活を支える重要な柱です。5年に1度の財政検証も7月に行われ、年金制度そのものに大きな注目が集まっています。
2024年度の年金額は、国民年金の一人分は6万8000円となりました(前年比+1750円)。昭和31年4月1日以前に生まれた方には、月額6万7808円(前年比+1758円)が支給されます。
厚生年金については、夫婦2人分で23万483円となりました。
前年度の厚生年金は22万4482円であり、2024年度には6001円の増額となりました。
現代では、老後の不安が高まっており、年金受給額を正確に把握することが将来の資金計画に不可欠です。
今回は厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」に基づいて、最新の受給額を詳しく解説します。
1. 厚生年金と国民年金とは?公的年金の仕組みをおさらい
公的年金制度は、日本における老後の安定した生活を支える重要な仕組みです。
この制度は、国民年金と厚生年金の2つの柱で構成されています。
1.1 国民年金(1階部分)
国民年金は、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人に加入が義務付けられています。
保険料は一律であり、納付した期間に応じて将来受け取れる年金額が決まります。
これにより、国民全体の基本的な老後の生活を支える役割を果たしています。
1.2 厚生年金(2階部分)
厚生年金は、公務員やサラリーマンなど特定の職業に従事する人が加入する制度です。
保険料は収入に応じて決定され、上限が設けられています。
加入期間や納付額によって将来受け取れる年金額が決まります。
個々の加入状況や納付期間により、将来の年金受給額には大きな差が生じます。特に厚生年金は、年収に応じた保険料を支払うため、高収入者と低収入者との間での受給額の差が顕著です。
このように、公的年金制度は国民の生活を支える重要な柱であり、将来の老後資金計画において適切な準備をする上で理解しておくべき仕組みです。