株式市場の振り返り-日経平均株価はやや荒い値動きの末に小幅反落

2018年6月1日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,171円(▲30円、▲0.1%) 小幅反落
  • TOPIX 1,749.1(+1.7、+0.1%) 小幅続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,133.0(▲2.1、▲0.2%) 小幅反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,127、値下がり銘柄数:884、変わらず:73
  • 値上がり業種数:20、値下がり業種数:13
  • 年初来高値更新銘柄数:58、年初来安値更新銘柄数:144

東証1部の出来高は16億599万株、売買代金は2兆6,512億円(概算)となり、いずれも前日より大幅減少となりました。NY市場が再び大幅下落となり、米朝首脳会談の実現に対する懸念が高まった一方で、月初特有の買いなども出たようです。

前日の商いが特殊要因で嵩上げされたことを勘案すると、大幅減少になったとは言え、商いの水準自体はまずまずだったかもしれません。

そのような中、日経平均株価は、寄り付き直後に一時▲103円安となった後、前場の半ばに一時+115円高に切り返す場面が見られるなど、やや荒い値動きとなりました。しかし、後場に入ると前日終値を挟んだ攻防が続き、最後は急失速して小幅反落で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きとなりましたが、最後までプラス圏で推移した結果、小幅続伸で終わりました。

東証マザーズ総合指数は小反落、売買代金は再び1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は4,657万株、売買代金は861億円となり、いずれも前日より大幅減少となりました。前日は活況だった新興市場の商いは、一転して活気が失われ、売買代金は再び1,000億円を下回っています。

また、総合指数も小幅下落ながら反落で引けました。引き続き1,100ポイント割れの懸念は残ったままと見られます。

武田薬品工業が大幅安で再び安値更新、オリンパスが一時+5%超高の急騰

個別銘柄では、武田薬品工業(4502)が大幅安となって年初来安値を更新し、キヤノン(7751)、安川電機(6506)、ブリヂストン(5108)なども安値更新となりました。また、ファーストリテイリング(9983)も大きく値を下げ、花王(4452)も一時▲3%超安まで大きく売られています。

その他では、コマツ(6301)と日立建機(6305)が揃って大幅下落となり、任天堂(7974)は▲4%安となる安値引けとなりました。

一方、トヨタ自動車(7203)が一時+4%高に迫るまで買われ、終値でも久々の大幅上昇となりました。また、ハイテク株ではオリンパス(7733)が一時+5%超高の急騰となり、大幅高となった日本電産(6594)とともに大幅続伸となっています。

その他では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が取引時間中に3日連続の年初来安値更新となりましたが、その後は買い戻されて終値は4日ぶりの反発となったのが目を引きました。逆に、資生堂(4911)は取引時間中に連日の上場来高値更新となりましたが、その後は利益確定売りに押されて下落して引けています。

新興市場では、串カツ田中ホールディングス(3547)が大幅安で年初来安値を更新し、ミクシィ(2121)、中村超硬(6166)、ジェイテックコーポレーション(3446)なども安値更新となりました。一方、ユーザベース(3966)が大幅高となって3日連続で年初来高値を更新しました。

青山 諭志