わたしたちが老後破綻しないために今からできる4つのこと

今日からお金の使い方を変えよう

老後破綻しないための最大のコツは「今日から」お金を貯め始めることです。「老後の生活」をいつから始めるかは人によりますが、とにかく時間がありません。20代、30代でも今の日本では、大きな目標と一般に言われる「老後資金3000万円」という金額が、非常に現実的ではない金額に見えてしまうのではないでしょうか。

そういう途方もなく大きな金額を貯めなければならないという状況で、私たちが武器として使えるものとしては2つあります。

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1つはレバレッジです。レバレッジとは、少額の資金を元手に大きな金額の取引ができることです。たとえば、信用取引やFXなどは「レバレッジの利いた取引」の代表例ですよね。しかし、そういうものは「わかっている人」がやるから儲かるときもあるのであって、素人や初心者には難易度が非常に高いもの。下手をすると、皆さんのよく知る「追証」で痛い目に遭うこともあるので十分な注意が必要です。

武器として使えるもう1つのものが「時間」です、少額しか貯金できない状況でも、とにかく長い時間貯めることで、大きな効果が見込まれます。

しかし、その「時間」というのはこうしている今でも着々と減っていくもの。最近は人生100年時代と言われるのですが、現役でいられる時間は限られています。ということは、お金をしっかり貯められる時間も限られているということなのです。まずは「今日から」お金の使い方を変えるという意識を持ちましょう。

毎月「人生設計」を見直してみる

お金のことをしっかり考えなきゃ、将来のことをもっと考えておかなきゃと焦る人もいると思います。もし、焦るのであれば、まずは大まかな人生プランを立ててみてください。ざっくりとでいいので、このくらいの時期に結婚して、出産して、子どもが義務教育を終えて…と大きなライフイベントだけ時系列で書き出してみましょう。

ここで注意してほしいのが、毎月見直すことと細かく決めすぎないこと。細かく決めても、人生はその通りにうまくいくわけではありません。必ずどこかで歯車が狂ってしまうものです。そもそもまだ何年、何十年と先の見通しまで、具体的には立てられないですよね。

必ず考えてほしいのは、人生の3大費用のうち「教育費」と「マイホーム購入費」です(ちなみに、もう一つは「老後の生活費」)。これだけは「どのタイミングで」「いくらくらい」というのを考えてみてください。

子どもの教育費については、理想をたっぷり詰め込んでおいたほうがいいですね。「私立の小学校へ通わせたい」とか「医学部へ行かせたい」など、上振れを常に想定しておく必要があります。マイホームも、自分たちの理想をできるだけ盛り込んで金額を算出しましょう。

それと、もう一つ、ぜひ入れてほしいのが「年収の変化」です。45歳で部長になって800万円、50歳で役員になって1500万円超え、65歳で引退後はそれまで培った知識や経験を活かしたいから、年収は400万円くらいまで下がるけれど友人・知人のツテを使って違う会社に再就職してみようなど、キャリアプランも同時に見えてくるはずです。

これを一覧にまとめてみると、何歳までにいくら必要なのかが明確にわかるようになりますよ。あとは毎月更新するのをクセにして、このライフプラン表を思い出す習慣をつけるようにしましょう。

定年後キャリアのための投資を

先ほども少し触れましたが、老後資産の形成と言われると「貯金」や「投資」を思い浮かべる人も多いと思います。確かに、貯金は大事ですし、投資に興味を持つ人も増えています。

しかし、ここでおすすめしたいのは「定年後のキャリア」のことです。定年までに、自分が定年後の生活でどういう仕事をしていたいのか、はたまた仕事をきっぱりやめて趣味や娯楽に生きたいと考えているのか。

その方向性によって、定年後の暮らし方は大きく変わってきます。ただし、心配してほしいのが「長生きリスク」のことです。

多くの人が、「一生懸命40年間働いてきたのだから、定年後は趣味や娯楽に生きよう」と思うことでしょう。しかし、65歳で定年退職し、そこから趣味や娯楽だけで生きていくとしても、平均寿命まで15年以上あるんですよね。15年間、趣味や娯楽だけで生きていけるだけのお金を蓄えているでしょうか。

15年間働かないで暮らすと聞くと、ちょっと現実的ではないように感じませんか。もちろん年金はありますが、あまりアテにしないほうがいいですね。年金はあってないようなものだと思って、資産形成に励んでほしいのです。15年をどう生きるかは人によりますが、働けそうなら「自分の好きな仕事」にチャレンジしてみてもいいと思うのです。

会社員時代はやりたかったけれど、時間的な制約があってやれなかったこと、副業禁止でやれなかったこと、憧れていた職業など、色々とあると思います。定年後はキャリアアップを目指すというよりは、趣味でお金がもらえたらいいな、くらいの気持ちでも働けるといいと思います。

現役時代のようにポストを巡って競争しながら働くのではなく、自分のために、自分のペースで遊ぶように働くこと。これをするために、老後資産形成と並行して「老後の仕事にしたいこと」を見つけ、それが実際にできるように自己投資をしておくことをオススメします。

健康に関することには手を抜かないこと

先ほどは老後の長生きリスクの話をしましたが、老後の生活の中で考えられる最大のリスクは「病気やケガ」だと思います。重篤な病を患い、入院や手術を余儀なくされることもあるでしょうし、先進医療を施すために自己負担額が高額になる可能性もあります。もちろんそういうときのために保険に加入しておくのですが、保険だけではカバーできない部分も実は多いのです。

また、病気やケガで体の一部が不自由になってしまうと、どれだけ医療保険で費用面はカバーできても日常の不便さは解消できません。今まで通りに動けなくなってしまうと、不便さをカバーするために色々と準備しなくてはなりません。

また、他の部分に負荷がかかって別のケガや病気を誘発しやすくなりますし、薬を飲み続けたり通院を続けたりしなければならず、経済的な負担だけでなく精神的な負担も大きくなります。直接老後破綻に結び付く可能性のある「病気やケガ」には気をつけてくださいね。

まとめ

いかがでしたか。老後破綻という言葉だけを聞くと、「40年も働いて、報われない世の中だな」と悲しい気持ちになりますよね。しかし、それを嘆いてもどうしようもありません。今の私たちにできることは、とにかく準備をすること。しっかり備えて、楽しい老後生活を送りましょう。

大塚 ちえ

参考記事

FP保有の金融系ライター。スポーツと音楽が趣味。金融機関勤めで得た知識と経験で、貯金・節約から投資までお金に関する悩みに向き合う。