2. 25日線、75日線をともに回復

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。足元では、ローソク足の実体が25日移動平均線、75日移動平均線付近で小幅に上下する動きが続いていました。先週は、これらを突破することができるかどうかがポイントでした。実際には、週初24日から陽線となって25日線を突破すると、翌25日には75日線も回復しました。その後も陽線となって上放れしています。

今後の展開はどうなるでしょうか。チャートの形は悪くありません。先週の上昇により、直近の戻り高値である6月11日の高値(3万9336円)および、その前の高値である5月20日の高値(3万9437円)を超えました。25日線が上昇しており、75日線を下から上に抜けるゴールデンクロスが形成されようとしています。このまま両移動平均線にサポートされるようであれば目線を上に持つことができます。目標はもちろん、3月22日の高値(4万1087円)です。

逆にここから再度25日線や75日線を割り込むようであれば、警戒が必要です。3万8000円あたりまでの調整もあるかもしれません。その場合でも、このあたりは売買が積みあがっていることから、急な下落は考えにくいところです。むしろ、心理的節目となる3万8000円を割るまでは押し目買いの好機と見ていいでしょう。

心理的節目となる3万8000円を割るまでは押し目買いの好機と見ていい

日経平均株価

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参考資料

下原 一晃