将来への不安から老後資金の準備を始めている方も多いと思いますが、昨今の物価高などにより貯蓄に回す資金を捻出するのが難しい家庭もあるでしょう。

そのような状況の中、「貯蓄3000万円」を達成しているうらやましい世帯も少なからずあります。

今回は、「貯蓄3000万円」を達成している世帯の割合を、年齢別・年収別に調査しました。

貯蓄3000万円は高望みなのか、そもそも3000万円も必要なのか、ご自身の年齢や年収、家計の収支状況などから考えてみましょう。

1. 年齢別「貯蓄3000万円」達成割合

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」から、貯蓄3000万円の達成割合を年齢別に見てみます。

「年齢別」貯蓄3000万円以上の割合1/4

「年齢別」貯蓄3000万円以上の割合

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」を基にLIMO編集部作成

1.1 <二人以上世帯>

  • 20歳代:0.6%
  • 30歳代:4.0%
  • 40歳代:6.5%
  • 50歳代:11.2%
  • 60歳代:20.5%
  • 70歳代:19.7%

1.2 <単身世帯>

  • 20歳代:0.0%
  • 30歳代:4.0%
  • 40歳代:4.3%
  • 50歳代:9.3%
  • 60歳代:15.1%
  • 70歳代:17.3%

どちらの世帯も年代が上がるにつれて貯蓄3000万円の達成割合が増えていき、60歳代~70歳代の達成割合が最も高くなっています。

50歳代にかけて年収が増加していく傾向があることや、60歳代で退職金を受給するケースがあることなどが達成割合に現れているものと思われます。

続いて、年収別の達成割合も見ていきましょう。

2. 年収別「貯蓄3000万円」達成割合

年収別に見た貯蓄3000万円以上の割合は以下の通りです。

「年収別」貯蓄3000万円以上の割合2/4

「年収別」貯蓄3000万円以上の割合

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」を基に筆者作成

2.1 <二人以上世帯>

  • 収入はない:1.6%
  • 300万円未満:5.3%
  • 300~500万円未満:10.2%
  • 500~750万円未満:11.7%
  • 750~1000万円未満:17.2%
  • 1000~1200万円未満:26.2%
  • 1200万円以上:36.8%

2.2 <単身世帯>

  • 収入はない:3.6%
  • 300万円未満:6.3%
  • 300~500万円未満:9.3%
  • 500~750万円未満:20.4%
  • 750~1000万円未満:34.5%
  • 1000~1200万円未満:9.1%
  • 1200万円以上:54.5%

それぞれの世帯の割合を見ると、全体的に単身世帯の達成割合のほうが高くなっています。

単身世帯は比較的自由にお金を使える一方で、二人以上世帯では子どもの教育費や住宅購入費といった出費が多くなることなどが背景にあると考えられます。

しかし、一方では「金融資産を保有していない」という世帯もいるのです。

次章にて、金融資産非保有世帯の割合を見ていきましょう。

3. 金融資産非保有の世帯はどのくらいあるのか

貯蓄が3000万円以上ある世帯もあれば、貯蓄がない世帯もあるのが現状です。

年齢別・年収別に、金融資産非保有世帯の割合も見てみましょう。

「年齢別」金融資産非保有世帯の割合3/4

「年齢別」金融資産非保有世帯の割合

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」を基にLIMO編集部作成

「年収別」金融資産非保有世帯の割合4/4

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」を基に筆者作成

3.1 <二人以上世帯(年齢別)>

  • 20歳代:36.8%
  • 30歳代:28.4%
  • 40歳代:26.8%
  • 50歳代:27.4%
  • 60歳代:21.0%
  • 70歳代:19.2%

3.2 <単身世帯(年齢別)>

  • 20歳代:43.9%
  • 30歳代:34.0%
  • 40歳代:40.4%
  • 50歳代:38.3%
  • 60歳代:33.3%
  • 70歳代:26.7%

3.3 <二人以上世帯(年収別)>

  • 収入はない:62.8%
  • 300万円未満:37.9%
  • 300~500万円未満:25.6%
  • 500~750万円未満:20.1%
  • 750~1000万円未満:13.0%
  • 1000~1200万円未満:11.5%
  • 1200万円以上:9.7%

3.4 <単身世帯(年収別)>

  • 収入はない:67.9%
  • 300万円未満:38.7%
  • 300~500万円未満:27.5%
  • 500~750万円未満:15.3%
  • 750~1,000万円未満:3.4%
  • 1000~1200万円未満:45.5%
  • 1200万円以上:9.1%

年齢別に見ると、金融資産非保有世帯の割合は2割前後~4割前後となっています。

収入別に見ると、基本的に収入が少ない世帯のほうが金融資産非保有の割合も高い傾向にあるようです。

貯蓄3000万円以上を達成している世帯よりも、ほとんど貯蓄できていない世帯が多いことにも目を向けなければなりません。

4. 貯蓄3000万円は高望み?

貯蓄3000万円が高望みかどうかは、世帯の収支状況にも左右されるので一概には言えません。

例えば、低収入にもかかわらず出費が多いなど、家計の収支状況によっては3000万円も貯蓄するのは難しいかもしれません。

反対に、高収入で出費が少なければ貯蓄に回せるお金が多くなるので、貯蓄3000万円を達成できる可能性は高くなるでしょう。

「言うは易く行うは難し」ですが、貯蓄3000万円を目指すなら収入を増やして支出を減らすことが重要です。

また、単純に貯蓄するのではなく、資産運用によって運用益を得ることも目標達成への近道になり得ます。

現在の年齢や年収、家計収支などを踏まえて、貯蓄3000万円を達成するには何をしなければならないのかを考えてみましょう。

そもそも、老後資金がいくら必要になるかは世帯ごとに異なります。3000万円も不要な世帯もあれば、3000万円では足りない世帯もあるでしょう。

将来の収入と支出も考慮し、世帯の状況に合わせたマネープランを立てることが大切です。

参考資料