2.2 共働き世帯の年金額

共働き世帯は、以下のケースに分けてまとめられています。

  • 夫婦どちらもフルタイムで収入を得ているケース
  • 夫婦どちらかが短時間労働者だったケース

それぞれのケースをまとめると、以下のとおりです。

①+④夫が報酬54万9000円+妻が報酬37万4000円:33万4721円
②+⑤ 夫が報酬43万9000円+妻が報酬30万円:24万9777円
③+⑥夫が報酬32万9000円+妻が報酬22万5000円:25万5232円
①+⑦夫が報酬54万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:28万4588円
②+⑦ 夫が報酬43万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:26万967円
③+⑦夫が報酬32万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:23万7346円
④+⑦妻が報酬37万4000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:24万7101円
⑤+⑦妻が報酬30万円+夫が短時間労働者の平均的な収入:23万978円
⑥+⑦妻が報酬22万5000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:21万4854円
⑦×2夫婦ともに短時間労働者だった場合の平均的な収入:19万6968円
⑧×2夫婦ともに自営業だった場合の平均的な収入:13万6000円

総務省統計局の家計調査「家計調査(家計収支編)」によると、65歳以上の無職世帯では、消費支出が25万2928円となりました。

夫婦のいずれかが短時間労働者の場合、家計の支出が年金収入を上回ってしまうケースもあります。

最後に、片働き世帯の受給額を確認しましょう。

2.3 片働き世帯

片働き世帯の年金額は、6つのケースに分かれてまとめられています。

それぞれの年金額は、以下のとおりです。

  • 夫が報酬54万9000円+妻が国民年金のみ加入:25万4104円
  • 夫が報酬43万9000円+妻が国民年金のみ加入:23万483円
  • 夫が報酬32万9000円+妻が国民年金のみ加入:20万6862円
  • 妻が報酬37万4000円+夫が国民年金のみ加入:21万6617円
  • 妻が報酬30万円+夫が国民年金のみ加入:20万494円
  • 妻が報酬22万5000円+夫が国民年金のみ加入:18万4370円

「男性の平均的な収入を1.25倍+国民年金のみ加入」の世帯以外は、年金額より毎月の支出額のほうが多くなっています。

以上から、モデルケース別に年金の受給額をみると、夫婦の収入や働き方によっては、年金額が支出額より少なくなる可能性があります。

では、年金のあり方について今後どのような検討が実施されるのか、取りまとめが行われている検討案について確認しましょう。