4. 年金受給・老後の資産形成は計画的に
年金受給・老後の資産形成は計画的に準備をしていく必要があります。老後生活手前に準備を始めても、人によっては老後までに間に合わない可能性もあるでしょう。
年金の受給タイミング、年金請求書の記入方法や提出期限・郵送先については前もって準備をすることでスムーズに手続きを行うことが可能です。
老後の資産形成も同様です。50歳後半や60歳付近で準備を始める場合と、20歳代・30歳代から準備を始める場合を比べると大きな差が生じます。
年金や老後資金なども含め、お金に関する準備は早ければ早いほど有利に働きます。
では、次に先程ご説明をした受給のタイミングについて詳しく解説をしていきます。一般的に受給タイミングは65歳と言われていますが、年金額や現在保有している金融資産額、老後に不足する金額によって受給タイミングは異なります。
ある程度お金に余裕がある方は繰下げ受給、お金に余裕がない方は繰上げ受給と言うようにご自身の状況を把握することが必要です。
まずはご自身の現状を把握するために、下記の計算式を利用してみましょう。
《老後資金の計算式》
(支出額−収入額)×12ヶ月×20年~25年- 現在の金融資産=老後に不足する金額
収支や貯蓄状況、年金受給額よって異なるため、不足する老後資金に応じて、年金の受給タイミングを変えていくことも必要になってくるでしょう
5. まとめにかえて
年金に関する手続きについて詳しく説明してきました。
年金は65歳になる前から受給できますが、知らなかったという方もいます。まずは届く資料に必ず目を通し、不明点があれば年金事務所等に相談しましょう。
最近ではマイナンバーカードの普及やファストパス方式の給付金も増えてきましたが、年金そのものの受給には手続きが必要です。
59歳に達する前に、上記のような年金のしくみを理解しておきましょう。
さらに、年金手続きには期限があるため、最悪の場合は時効を迎えてしまうこともあります。
年金制度の理解、そして老後資金の形成について、計画的に進めていきましょう。
参考資料
- 日本年金機構「特別支給の老齢厚生年金を受給するときの手続き」
- 日本年金機構「これから老齢年金を受給する方へ」
- 日本年金機構「年金の繰上げ受給」
- 日本年金機構「はじめて老齢年金を請求するとき」
- 日本年金機構「老齢年金請求書のご提出について」
長井 祐人