4. 年金受給者への定額減税とは
6月から開始された定額減税において、年金から天引きされている所得税や住民税が減額されています。
具体的には、年間で所得税が3万円、住民税が1万円の合計4万円が減税されるので、年金手取りがその分アップすることになります。
ただし、6月14日の年金支給日に一気に4万円の年金手取り額が増えたわけではありません。
所得税と住民税で定額減税が始まる時期が異なっており、所得税は「2024年6月から」、住民税は「2024年10月から」定額減税が順次開始となります。
6月年金から天引きされるの所得税が3万円以上の場合は、減税額3万円を差し引いた差額が所得税として年金から天引きされますが、ほとんどの方は3万円も支払っていないでしょう。
6月に天引きされる所得税が3万円未満の場合は、限度額である3万円に到達するまで、翌月以降も減額がされます。
続いて住民税ですが、こちらは減税額1万円を差し引いた差額が住民税として年金から天引きされます。
もし10月に限度額である1万円全てを減税しきれない場合は、同様に次回以降の年金からも順次減額されます。
年金振込通知書には、定額減税がされた後の税額が記載されているため、必ず確認するようにしましょう。
減税しきれないと見込まれる世帯には自治体から「調整給付金」が支給されるため、そちらも確認が必要です。
執筆者
福島県出身。大阪経済大学卒業後、アイザワ証券株式会社に入社。リテール営業に従事し卓越した成績を残す。その後プルデンシャル生命保険株式会社に入社。生命保険販売業務に携わる。証券会社時代の知識を活かした、資産運用と生命保険を組み合わせたバランスの良いポートフォリオ作りを得意とする。現在は個人向け資産運用会社にて、資産運用のサポート業務を行う。一種外務員資格(証券外務員一種)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、日商簿記検定試験2級を保有。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年5月29日更新)