2. 【ひとりの老後】1カ月の生活費はいくらかかる?

老後での平均的な生活費はどれくらいでしょうか。

総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上単身世帯の平均的な支出額は15万7673円となりました。

2.1 月の収入

  • 12万6905円(うち社会保障給付11万8230円)

2.2 月の支出

  • 消費支出:14万5430円
  • うち食料:4万103円
  • うち住居:1万2564円
  • うち光熱・水道:1万4436円
  • うち交通・通信:1万5086円
  • うち保健医療:7981円
  • 非消費支出:1万2243円  など

支出合計15万7673円

2.3 月の収支

  • ▲3万768円

収入部分にある「社会保障給付」が、おもに年金にあたります。平均で約12万円となっていますね。

ここから「非消費支出」として税金や社会保険料などが1万2243円引かれ、食費などの消費支出を加えると、月々3万768円の赤字となりました。

もちろん平均通りの生活をしている世帯ばかりではありませんが、赤字になっている世帯は少なくありません。

補填するには貯蓄が必要になることから、「老後2000万円問題」なども浮上しました。

実際にはこの2000万円も世帯によって異なるので、それぞれがシミュレーションして備える必要があるのです。

老後の生活費は想像がつきにくいものですから、こうした平均額をもとに「うちはもう少し食費を抑えられる、うちは賃貸だから住居費はもっと高い…」などと調整してみるのもひとつでしょう。

なお、物価上昇が続く日本において、今のお金の価値が老後を迎えたときも同じとは限りません。インフレリスクも見越して多めに考えておけると安心でしょう。