6月14日(金)は2ヵ月に1回の年金支給日でした。

物価高が進み、何かと生活費を圧迫していると感じることも多い今日この頃ですが、久しぶりに支給される年金を「上手にやり繰りして少しでも生活費を抑えなきゃ!」と意気込んでいる年金受給者も意外と多いのでは。

また、年金に関しては「老後の生活を送るには受給額が十分でない・少ない」と言われることも多いですが、実は年金は毎年度見直しが行われています。

2024年1月19日に公表された今年度の年金額は前年度比2.7%の増額となっていますが、いまのシニアが受け取っている年金額は実際どのくらいなのでしょう?

今回は、年金制度の仕組みについておさらいをしたうえで、年齢別の平均年金月額を一覧表で確認していきながら老後資金づくりの必要性について考えていきたいと思います。

1. 日本の年金制度のしくみ

まずは、日本の公的年金制度の仕組みについておさらいします。

【写真11枚】1枚目/日本の年金制度のしくみ、2枚目以降「年金一覧表」

日本の年金制度のしくみ

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

日本の公的年金制度には、厚生年金と国民年金の2つがあります。

以下にそれぞれの制度の概要と特徴を解説します。

1.1 国民年金(基礎年金)

20歳以上60歳未満のすべての国民(自営業者、学生、無職の人など)が原則加入します。

保険料は定額制で全員一律ですが、年度ごとに変動します。

40年間(480ヶ月)未納なく保険料を納付すると、老後に満額の老齢基礎年金が受給できるのも特徴です。

1.2 厚生年金

厚生年金は、会社員や公務員など、企業に雇用されている労働者が対象となります。

厚生年金は基礎年金(国民年金)に上乗せされる形で支給され、保険料は給与と賞与に基づいて計算されます。

なお保険料は会社と労働者が折半で負担するのも特徴です。

厚生年金は基礎年金に加え、収入に基づいた年金が上乗せで支給されるため、給付額は国民年金よりも多くなる傾向があります。

では、現代シニアが受給している年金額の平均はいくらほどなのでしょうか。