2018年5月15日に行われた、RIZAPグループ株式会社2018年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料
スピーカー:RIZAPグループ株式会社 代表取締役社長 瀬戸健 氏
連結決算ハイライト
瀬戸健氏(以下、瀬戸):本日は、お忙しい中お越しいただきまして、ありがとうございます。150ページほど資料がありますが、1時間ほどお時間をいただきまして、私から素早くご説明差し上げたいと思いますので、よろしくお願いします。
それでは、さっそく連結決算ハイライトです。この3点に、今日のお話がほぼ集約されています。
まず1点目は、前期の売上収益が6期連続増収、過去最高を達成。前年対比で1.4倍という実績になっています。
2点目は、営業利益が5期連続増益、過去最高を達成。前年対比で1.3倍です。
3点目が……実は、ここがいちばん重要なことなのですが、我々は前期に、大きく投資を行いました。前期の数字というよりは、今期の数字を大きく伸ばすために、すべての投資を行ってまいりました。
その結果、今期2019年3月期は大幅の増収増益で、売上収益は一気に1,000億円を超える上積みを行います。営業利益は230億円で、こちらも一気に約100億円を上積みします。
具体的に、それらが積み上がっていくかということを、本日はしっかりと前年(の決算)を遡ってご覧いただきながら、ご説明差し上げたいと思います。
連結損益計算書 (IFRS)
それでは、連結決算の概要です。前年(2017年3月期)の売上収益の952億円から(2018年3月期は)1,362億円で、1.4倍に成長して、400億円の増額をしています。営業利益に関しては、102億円から135億円で、予算を大きく上回り、33億円を積み上げています。
親会社の所有者に帰属する当期利益に関しては92億円で、大きく軒並み1.2倍以上の利益を積み上げている状態です。先行的な投資を行って(そのうえで)この結果ということです。
2018年3月期 業績見通しとの比較
予算対比でどのようなかたちになったかと申し上げますと、売上に関しては、(グループ会社の)不採算店舗を、我々は期中から撤退を優先して、無駄な売上を立てない(ことにしました)。収益性が悪いところは削減していくということで、97店舗で一気に撤退・減損を行いました。
その結果、売上に関してはショートしていますが、前向きなかたちで撤退を行っています。それが、今期は利益に積み上がってくるということです。不採算店舗は、利益を生むどころか赤字になってしまいますので、そのようなものは一気に撤退を行っている状況です。
営業利益に関しては、130億円で計画していましたが、(実績は)135億円で、こちらも上回っています。(営業利益)以下、すべての利益項目で計画を達成しています。
ですので、これらの利益をしっかり達成したうえで、前期は投資を行いました。具体的にどのような投資を行ったかに関しては、これからみなさまに、一つひとつお知らせしたいと思います。
前期の先行投資の効果により、今期 大幅増収増益見込み
前期の先行投資の効果によって、今期は大幅な増収増益を見込んでおります。計画としては、売上は先ほど申し上げた通り、1,000億円規模を上積みしています。営業利益に関しても、100億円規模の利益を積み上げています。
連結売上収益
(業績見通しについて)具体的にどのようなかたちかを、1つずつ申し上げます。こちらは通期前年対比(の連結売上収益)で、(2018年3月期の)1,362億円から今期(2019年3月期)は2,500億円。
連結営業利益①
連結営業利益も(2018年3月期の)135億円から(2019年3月期は)230億円で、一気に伸ばしてまいります。
7年前(2012年3月期)と見比べて、売上は約20倍近くになっているということで、今期も一気に伸ばしてまいります。利益に関しても、5年前(2014年3月期)あたりと比べて約20倍ぐらいに、一気に(伸びています)。利益も、前期にしっかりと投資をやった結果、このようなかたちで跳ね返ってきているということです。
前年は(営業利益が)1.3倍の伸びということで、我々としても悪くはなかったのですが、これからも(先行投資の効果により)加速していくということで、2020年に売上3,000億円・営業利益350億円を速やかに達成するために、今期も一気に伸ばしていきたいと考えています。
連結営業利益②
投資については、またご説明差し上げますが、その中で今回、負ののれんというかたちで乗ってきています。ただ、それは、しっかりと利益を達成した中で投資を行ったということで、調整後の営業利益に関しても、前期を大きく上回ってる状況です。
(ご参考)先行投資の明細
それでは、先行投資をどのようなかたちで行ってきたのかを、具合的にご説明差し上げます。
1番目に、RIZAPボディメイク事業です。こちらに関して、広告宣伝費が前年対比でどれだけ上回ったかを指し示しています。前年対比で、合計37億円を上積みしています。これは、ボディメイク事業だけで、広告宣伝費を中心とした37億円の投資を行っています。
2番目に、新規事業です。RIZAP GOLF、RIZAP ENGLISH、その他の新規事業の営業損失です。これは、先行投資の中で損失を出したということです。その損失で、一気に……なかなか、これだけの損失を出すことは難しいと思うのですけど、28億円の損失を出しています。これがどのようなかたちになっているかについても、この後ご説明差し上げます。
3番目に、M&A関連費用です。我々はM&Aにともない、毎月平均で10社を超えるデューデリジェンスを行っています。1社(について)M&Aで整理するかどうかということで、非常に多くの案件を抱えながら、その中でデューデリを行いまして、たった1件上がるか上がらないかということで、徹底して(います)。そのコストは、ランニングでかかってきます。
我々は、やはり(M&Aを)慎重かつ積極的に行うために、そのコストはやむを得ないというかたちで、先行的に投資を行っています。
これらを合計して、1年間で91億円が積み上がりました。その結果として、今期の売上、そして利益に跳ね返ってきている状況です。
先行投資の効果 - 1. RIZAPボディメイク事業①
具体的に、それがどのようなかたちで跳ね返ってきているかを申し上げます。このRIZAPボディメイク事業で、前年(2017年)第4四半期は売上が60億円だったのですが、今期(2018年)の第4四半期で94億円です。RIZAPの関連事業として、大きくフェーズが変わってきている状況です。
先行投資の効果 - 1. RIZAPボディメイク事業②
それでは、今期はどのようなかたちになるかと言うと、先ほど(の売上収益の四半期推移で)は(2017年3月期第4四半期から2018年3月期第4四半期で)1.5倍の数字が出ましたが、今度は(年度で)今期の売上を、一気に(2018年3月期から2019年3月期で)1.5倍、さらに売上を伸ばしてまいります。
後ほど理由もご説明差し上げますが、利益に関しては、前年対比で200パーセントの実績を、今からしっかりと出してまいります。一気に、倍増させていきます。
先行投資の効果 - 2. 新規事業
また、新規事業のRIZAP GOLFも、投資を行っていく中で、営業利益率は一時期、100パーセントに近い損失を抱えていました。しかし、前期末から収益性が徐々に回復していって、その中で損失を抑えながら、売上が大きく改善してきている状況です。
先行投資の効果 - 3. M&A関連
具体的に、グループ(企業)の利益がどのようなかたちで変わっているか(についてご説明すると)、M&A関連費用で一時期損失として、この(グラフの)ようなかたちで返ってきていました。
それが我々(にとって、影響が)いちばん大きいのは、前期に関しては、1年前(2017年3月期)の19億円の損失から、前期(2018年3月期)は16億円の黒字に転換していること。それが、非常に大きなポイントになっているのではないかなと考えています。
その利益が、今期(2019年3月期)に関しては、大きく跳ね返ってまいりまして、41億円となります。今期に関しては、倍増以上の利益の実績を出す予定です。
(ご参考)「M&Aによる割安購入益」が発生するケース
それでは、具体的に我々のM&A(についてご説明しますが)……よく「負ののれん(が出る)」ということで、一般的にはなかなか聞かない話というか。一般的に、「のれんが出る」と言う話をお聞きすることは、たくさんあると思うのですけど、(我々は)「負ののれんが出る」ということです。どのようなことを表しているのか、ちょっとおさらいで申し上げたいと思います。
(イメージで申し上げると)M&A対象企業の純資産が15億円ある中で、我々としては、それを5億円でお譲りいただく。そのような場合は、純資産に対して超過した10億円が「負ののれん」(M&Aによる割安購入益)で計上されている。
そのようなかたちですが、それだけでおいしい話ではなく、実際はそれと同時に赤字も付いてくるということです。10億円の「負ののれん」は出るのですけど、それにプラスアルファして、営業損失も一緒にいただくことを、うちの会社の今までのスタイルで行っています。これからも、続いていくと思うのですけど。(当社グループ入り後、経営再建を加速した場合、当社)企業が(M&A対象企業を)再生させていく。
ただ、一般的には、我々が5億円の赤字の会社をグループ入りさせたときは……5億円と言っても、(グループ入りする)前期からどんどん落ちていったときの(経過としての)5億円ですから、翌年(2年目に)7億円になったり、翌年(3年目に)10億円になったりするのが、一般的なトレンドだと思います。
そのような下降トレンドの会社にグループにきていただいて、それを黒転にできるかどうか。それが、いちばん重要なことになってくると思います。
こちら(スライドの右側の図)でご覧いただいている通り、(独自再建の場合)赤字になる予定の会社を(当社グループ入り後、経営再建を加速させることにより)黒転させていることが(我々としては)非常に大きいのではないかと考えています。
当社グループ入り後の経営再建事例
具体的には、こちらのページをご覧いただく通りです。(スライドの左側の)マルコは、グループに入ってもらったとき(2016年3月期)は、6億円の赤字の会社でございました。「翌年は、下手したらさらに赤字が増えそうだ」という話ではいたのですが、我々グループに入ってもらって、半年間で黒字に転化しました。前期に関しては9億円で、利益を計上しています。
(スライドの右側の)パスポートに関しても、グループに入ってもらった瞬間(2017年3月期)は5億円の赤字で、下落のトレンドではございましたが、その中で、1年間(2018年3月期)で黒字にしています。
一般的には、そのような会社をグループにしていますので、そこの再生に成功しているのが、非常に大きなポイントになるのではないかと考えています。
よく、のれんが純資産に占める割合が非常に大きいとか……その会社の業績が悪くなったら、もしかしたら減損処理を(するとか)。よくある話としては、一括で減損処理を迫られて会社の経営が成り立たなくなるとか、M&Aに失敗して、それで業績が上向くどころか、むしろ一気に減損されるとか。そのようなことも、よく聞く話だと思うのですが。
具体的に、我々はリスクをどう孕んでいるのかということでもあるのですが。よく言う「のれん」が、ある意味……ご覧の通り、形がないものです。
例えば、ご存じの方(も多いと思いますが)、5億円しか純資産がない中で、15億円でその会社を売却される場合は、10億円の……ある意味、2億円~3億円の利益が出るからということで、プラスで10億円ののれんを乗せて……結果的に15億円で売却を行ったら、当たり前ですけど、10億円ののれんができます。
だから、毎年2億円~3億円が出る話がなかなか実現せずに、黒字どころか赤字に陥ってしまって、一括で減損処理をして、10億円の特損を出した……という話も、よく聞く話ではないかと思うのですが。
我々に、そのようなリスクがどれくらいあるかと言うと、我々は形がないのれんは、ほとんど乗っていないと認識しています。
のれん/資本 比率
これは、のれん/資本比率です。(のれんは)2年前(2016年3月期)は46億円。前々期(2017年3月期)は62億円で、前期(2018年3月期)は78億円です。将来的に減損処理の可能性を孕んでいるのは(この)78億円になります。
ただ、我々の資本の水準は420億円ですので、もし仮にすべての会社の収益性が悪くなって、減損処理を迫られたとしても、(のれん/資本比率の)約18.2パーセントしか、資本は毀損しません。
そのようなリスクに備えても、我々が持っている「負ののれん」は、目に見える資産でございますので、目に見える資産が毀損すれば、もちろんマイナスにはなりますけど。基本的にはすべて、土地や在庫とか、基本的にはそのような目に見える「負ののれん」でお譲りいただいていますので、そこに関して最大のリスクは、このようになっています。
連結営業利益見通し
そのような中で、我々は先行投資を行いましたが、今期はそれが跳ね返ってきています。ご覧の通り、RIZAP関連事業の売上収益が1.5倍(150パーセント)で、営業利益は200パーセント。前年対比で、伸びてまいります。
グループ会社に関しても、上場企業だけを抜粋しましても、前年対比で25億円のプラスになっています。その他の会社も、もちろん大幅な増収増益を計画しています。
その他M&Aも、プラスで上積み予定です。
連結貸借対照表(IFRS)
それでは、財務の状況をお話し差し上げます。
資本のところ(をご覧ください)。前年の資本は214億円になっていましたが、こちらも(子会社の)マルコとイデアインターナショナルの公募増資であったりとか、もちろん税引後利益も大きく積み上がりまして、結果として428億円となり、財務内容も健全化しています。
資本比率
資本比率です。(資本合計は、2017年3月期の)214億円から(2018年3月期は)420億円に伸びまして、資本比率も24.6パーセントに伸びています。
純有利子負債とネットDEレシオ
純有利子負債です。こちらも伸びていますが、それにともなって資本も増えていますので、こちらの基準に関しても、一定を保っています。
長短比率、手元流動性の推移
あと、やはり、我々はこれから……例えば経済危機とか、そのような中で、リーマンショックのときも非常に厳しかったのですが。我々はそのような中で、短期と長期の借入のバランスも、非常に重要視しています。
もちろん、長期の中で1年を割ってくると、短期に振り替えられるわけですけど。その中で現在は、このように長期と短期のバランスが取れている。
基本的にRIZAPグループ(単体)では、5~7年の長期で借りているものが、ほぼ100パーセントです。現在は、新規借入を行っています。
あとは、手元流動性(についてご説明します)。前期(2017年3月末)は253億円だった現金が(2018年3月末は)442億円で、200億円ほど上積みされている状態です。
営業キャッシュフロー(四半期ごとの推移)
営業キャッシュフローは、前期(2018年3月期)第3四半期で一時的に悪化していましたが、このようなかたちで、第4四半期でプラスになっています。このようなトレンドを、毎年挟んでいるということです。
営業キャッシュフローに影響を与えるのは、RIZAPの自社割賦です。あとは、マルコの自社割賦。これは、自社で割賦をしていますので、クレジットカード会社と契約を行わずに、原則的には自社で金利をいただいて、自社の分割で(行っています)。やはり、それが2年から5年の、長期の方が多くいらっしゃいますので、売掛金が平均で24ヶ月かかっています。
そのような意味で、売上が上がっても、キャッシュフローは少しダメージを食うことになります。ただ、金利相当分もいただいていますので、収益的にはプラスになるということで、そちらを選択しています。
また、やはり我々自身は、赤字の会社にグループに入ってもらっていますので、そのような会社は、当初はもちろん、営業キャッシュフロー的にはずっとマイナスで推移します。
そのような会社(もある中)で、利益は出ている会社は、営業キャッシュフローはもちろんプラスになるのですが。収益的に厳しい会社は、支払いのタイミングも早い傾向がありますし、また収益的にも営業損失を重ねる会社が当初は多いですから。そのような意味では、営業キャッシュフローがマイナスに振れやすいことは、実態としてはあると考えています。
RIZAPボディメイク事業
RIZAP関連事業の状況を、お話しさせていただきます。
まずRIZAP自身(パーソナルトレーニングジム RIZAPボディメイク事業)は、2012年2月にスタートしました。その事業が、2018年2月には(会員数で)10万人を超えることができました。
10万人ということは、ある意味ありがたい数字ではあるのですが、我々としては、やはりまだ日本の人口の1,000人に1人ぐらいしか、RIZAPをやっていただいていないということです。少なくとも、RIZAPの商品自体を、100人に1人以上は必ずやっていただけるサービスにしたいということで、これはまだまだスタートのスタートのスタートな段階だと考えています。
こちらは、ここから伸ばしていけるように、しっかりと実績を出していきたいと考えています。
RIZAPボディメイク事業の「コア」
10万人を支える、RIZAPのボディメイクの「コア」ということで、お話し差し上げたいのですが。短期間で最大の結果を出す「トレーニング」が、まずはベースになります。
しっかりと食べて痩せる食事を考えて(「食事管理」)、徹底的な寄り添いで挫折させない「サポート」というかたちです。もちろんやり方(を教える)だけではなくて、やはり「やり切らせる」。そのようなコーチングや、メンタル面も含めたサービス。そのようなものが、非常に重要になってくるのではないかなと思っています。
成長の第2フェーズへ
RIZAP関連事業は、成長の第2フェーズに移行してまいります。
「RIZAPメソッド」をもとに、より多くの方に、健康で輝くライフスタイルを提供したいということです。
これから、人生100年時代がスタートしていくと思います。
2017年8月発表(再掲)
以前(2017年8月の決算説明会)にも発表させてもらいましたが、我々としては「RIZAP 1,000万人 健康宣言」に向けて、これからもしっかりと歩ませてもらいたいと考えています。
RIZAP関連事業の戦略
パーソナルトレーニングの事業の拡大が、我々のスタートです。そして2番目・3番目(に続くかたち)で(RIZAP関連事業の戦略について)お話を差し上げたいと思います。まずは、RIZAPのパーソナルトレーニング事業(の拡大)ということで、お話を差し上げます。
RIZAP関連事業 ~店舗の拡大
我々は、前年は店舗の拡大……というより、収益性の改善を行いました。同じ店舗なのですけど、店舗の大きさを3倍から4倍に大きくするとか、そこに新しいサービスとしまして、1店舗当たりの収益を大きく向上するような取り組みを、一気に加速してまいりました。
(店舗の拡大でゲストが通いやすくなり)収益性が大きく改善されることがわかりましたので、今期は大きく(2018年3月期の)149店舗が(2019年3月期は)200店舗で、大きく伸ばしていく計画をしています。
ボディメイク事業 ~中高年問い合わせ数
やはり、今まで「RIZAP」と言いますと、みなさんとしては「男性」で「若い方」が中心のようなイメージをお持ちだったと思います。しかし、60代を超える方のほうが、筋力の変化や体重、健康数値の変化が大きく見込めます。
ですので、我々としては、これから本丸としてサポートさせてもらいたいと思っているのは、やはりそのような方(中高年市場)に対してのサポートということです。(CMに出ていただいた)梅沢富美男さんをはじめ、生活習慣を改善することを通して、健康数値を変えていくということで、サポートさせてもらいまして。
CMを(開始後は、開始前と比べて問い合わせ数が)2.64倍ということで、中高年市場の開拓に成功しています。シニアの方の問い合わせが一気に増えて、定着している状態であります。
梅沢さんの結果が、BEFORE・AFTERということで、このようなかたちで75キロから62キロ。内臓脂肪も、140平方センチメートルから80平方センチメートルと大きく変わっていて、ウエストも22センチメートル減っている状況です。
今まで我々は、みなさんの想像としては、「RIZAP」と言うと「2ヶ月間で一気に(トレーニングを)行う」「痩せる」「ダイエット」だけのイメージが、中心だったと思います。
我々が2ヶ月間でできる成果と限界は、やはり見えてきました。それは何かというと、トレーナーがしっかりお客さまに寄り添うことによって、2ヶ月間で劇的な変化を、実績として出すことができます。
しかし、その中で我々が実感したことは、やはりお客さま自体も(生活習慣をもっている)。例えば、親とずっと20年間一緒に暮らしていて、「残さないで食べなさい」と、20年間ずっと言われて育ってくると、社会に出て会食があったときに……社会の高カロリーで糖質の(多い)食習慣に囲まれますと、(生活習慣として、残さず食べてしまうので)到底体重を維持することは非常に難しく、不可能に近いのではないかと思っています。
ですので、その20年間(親から)教育されていたものを、2ヶ月間で変えるのは、やはりなかなか……我々としても、(トレーナーが寄り添って)ここを見てはいるのですけど、その限界も感じていました。
ボディマネジメントプログラム(BMP)
その中で、我々が今取り組んでいるのが、それ(トレーニング)が終わったあと、2ヶ月間で一気に体重や健康の数字を改善したあとは、食事の習慣化(生活習慣の改善)をする。
(言葉として)「生活習慣病」と言われますけど。生活習慣自体の改善を行うことを、我々としては行っていこうということです。1年間をかけて、月々2万9,800円のプランになりますが、完全な個室の部屋とは別に、3割ほどの部屋を改装して半個室にしました。店舗に、5ブースぐらいあるわけです。
それから、そのブースに、お客さまに毎週来ていただく。トレーナーは、その場に基本的に同席しないのですけど、お客さまには必ず毎週来ていただき、トレーニングをやっていただく。
そして、月に2回はそのトレーニングを、トレーナーとともに振り返りをする。食事の習慣自体もアプリで管理していますので、食事の習慣自体も振り返るということです。1年間かけて、生活習慣を改善させるプランがスタートしています。
これが「ボディマネジメントプログラム(BMP)」になりますが、そちらがスタートしていまして、非常に大きな反響と結果を出しています。実績として、新規入会者の方の8割が、RIZAPの2ヶ月間のトレーニングを終了後に、続けてくださっている状況です。
そのようなお客さまにこれからご継続いただいて、RIZAPの収益をさらに安定化してくれているということで、スタートしています。
ご覧の通り、今まではシェイプアップ期(からスタイルデザイン期が)2ヶ月から4ヶ月のスタイルでございましたが、これからはマネジメント期ということで、生活習慣改善を行います。RIZAPは、生涯お客さまに寄り添う。そのようなサービスに、今から変化してまいります。
BMPの展開 ①利用者数
こちらは、すでに変化してきていまして、その結果が、収益にも大きく影響してきている状況です。
RIZAPのボディメイクマネジメントプログラムは、(2017年)12月ぐらいから加速してきています。会社では7月にテストを繰り返しながら、12月以降に本格展開していますが、(2018年5月までの)たった5ヶ月で、利用者が一気に4倍近くに増えています。
BMPの展開 ②残存率
その中で、RIZAPの残存率というかたちで、2014年にスタート(入会)された方の1年後の残存率から比べまして、すでに2016年の段階で2.3倍。これは時差がありますので、やはり1年間経たないと、数字は出てきません。このプランをスタート後は、一気に数字が伸びてくる計画と言いますか……これは、一応お客さまにご契約をいただいていますので、実績としてもしっかりと出てくると、確信を持っています。
お客様の年間ご利用金額(入会後12か月間)
お客さまの年間ご利用金額に関しても、2013年の1月にご入会いただいた方に比べまして、2017年5月にご入会いただいた方は、1.7倍です。お客さまが一過性のサービスを受けるのではなくて、継続したRIZAPのプランをご利用いただくことによりまして、単価も大きく上がってきています。
この単価は、非常に重要でありまして。やはり、我々は広告宣伝費を多大にかけて、お客さまにご入会いただいています。広告宣伝費のコスト……1人当たりにご入会いただくコストは、3~4年前から、ほぼほぼ変わっていないんです。
ただし、単価が変わっているということは、結果としてRIZAPに関わる粗利が、そのまま利益として計上されてくることがありますので、実は(当社にとって)非常に大きなことです。広告宣伝費をともなわない売上になりますので。
そのような意味では、広告宣伝費率で40パーセントぐらいをかけて、集客をしていましたので、(この)40パーセントがかからないことは、その分の利益が、そのまま粗利として残ってくるということなので、非常に大きなポイントだと考えています。
オプションプログラムの充実
それを支えるオプションプラグラムは、このようなかたちで、お客さまに対するサービスが充実してきているという状況です。
女性向けサービスの拡充
その中で、本日(2018年5月15日)リリースしましたが、RIZAPをご利用いただく方は、男性中心のイメージが非常に強くて。また、男性中心のマッチョになるみたいなイメージが非常に強かったので、女性でも敬遠される方がたくさんいらっしゃったりとか、お子さんを出産されたあとに、子どもを連れて行けないとか。
そのような課題が多くありましたので、今回は女性向けのサービスというかたちで、「RIZAP WOMAN」をスタートさせていただくということになります。
女性向けサービスの拡充 ①RIZAP WOMAN
「美にコミットする」というかたちで、(引き締めたい)部位を集中的にシェイプアップしたり、女性ならではの課題にしっかり応えられるような、体温や睡眠時間の管理であったり。
そのような女性の期待に、より応えられるサービスというかたちで、(2018年)5月17日に、新宿店でオープンします。
女性向けサービスの拡充 ②VIVANA
そのような中で、次々と(女性向けの)サービスが伸びてきています。これは前回ご案内差し上げたサービスになりますが、女性向けのサービス「VIVANA」です。
1対1ではなくて、1対10、20であったりとか。そのような方にもRIZAPのサービスを受けていただきたいということで、「暗闇フィットネス」というかたちになっています。これも非常に順調にきていますので、2店舗目の拡大を決定しました。
女性向けサービスの拡充 ③LIPTY
また、痩せるホットヨガというかたちで、RIZAPメソッドを使ったヨガの「LIPTY」も、好評に拡大しています。
その中で、テクノロジーを使ったお客さまの満足向上を図っています。
①3Dボディスキャン(テスト導入中)
「3Dボディスキャン」というかたちで、お客さまの体をスキャンすることによって、体型の変化や骨格、姿勢の歪み等も把握することによって、その方のシミュレーション……未来の体型変化と連動しながら可視化して、かつ未来を予測していくということで、連動してまいります。
②3Dデータ+オーダーメイドスーツ
このようなもの(3Dボディスキャン)は当たり前ですけど、このようなかたちでアパレルとも連動することができます。(写真の「3Dデータ」の服は)我々の3Dボディスキャンを中心に作ったものになりますが、実際にうちの社員が着ています。
一般的には、やはりRIZAPをやりますと、首とかは非常に筋肉がつきますので。首が太くて胸板が出て、でもウエストは締まっているというかたちで、そのような日本人離れした体型になってくるんです。
でも、普通のYシャツは、首回りを中心にウエスト回りをつくっていますので、そのような意味でいくと、横(市販品)に出ていますように、首に合わせて胴回りが非常に大きくなってきて、せっかくできたスタイルを、しっかりお見せすることができないと。
(スタイルを)隠したい場合は、もちろんだぼっとしたほうがいいと思うのですが、しっかり見せたい場合に、首回りを中心として日本人に合ったYシャツではなかなか対応できないのが、RIZAPのアフターのお客さまなんです。
そのようなことがございますので、やはりお客さまにしっかりとRIZAPをやっていただいたあとに喜んでいただけるよう、RIZAPを中心としてグループ全体に連携して、Yシャツからスーツから、いろいろなかたちで展開できます。
このようなかたちで、もちろん一緒にスーツも作っています。お客さまに最適なサービスを提供できるというかたちで、(3Dデータ+オーダーメイドスーツの)計画をしています。
③IoTとビッグデータの活用
実際にそのような中で、我々は現在10万人のビッグデータの中で、なかなか体重・食事・血圧・心拍数であったり(を持っていますが)、トレーニングデータと、そこまでのより細かい(ゲスト)データを持っている会社は、非常に稀だと思います。
そのような中で、我々の10万人のお客さまに対して、どのようなトレーナーがしっかり結果を出せて、どのようなトレーナーが結果を出せなかったのか。どのようなお客さまの、どのようなアクションが結果に繋がったのかということを、しっかりと分析しています。
その結果、法則性がしっかりと見えてきて、最善の施策を確保できています。
そのようなデータの中で導き出されるものを通して、実際にお客さまに最適な購買理由から、いろんな今グループ会社のデータを、お客さまを含めて(デジタル)データ化を進めています。
デジタルデータにすることによって、お客さまの購買履歴から行動から、すべてデータ化できますので、それの中でクロスセリングや最適なレコメンデーションを、しっかり行っているということです。
そのような中で、お客さまに合ったサービスもしっかりと……もちろんRIZAPがスタートになりますが、グループも含めて、これからはお客さまに提供できてくるということです。グループをあげて、このようなかたちでまとめてまいりたいと考えています。
海外店舗の累計会員数
次に、RIZAPの海外事業の拡大です。
海外店舗は、順調に会員拡大を行っています。RIZAPとしては2年間、海外の拡大というよりは、RIZAPの海外事業の収益性の改善を、集中的に行ってまいりました。
海外店舗の売上収益/営業利益
そのような中で、このようなかたちで(2016年3月期・2017年3月期は)赤字が大きく出ていましたが、前期(2018年3月期)に関しては、収益性の改善をやることによってやっと3年がかりで、香港を除いた3拠点……台湾・上海・シンガポールで、黒字化を達成することができました。
これは、ある意味収益性が大きく改善されるプロセスになりますから、その中での拡大を、今から一気にやってまいります。
海外店舗 ~店舗の拡大①
まずアジアでは、上海・シンガポールの拡大を今から行うと決定しました。
海外店舗 ~店舗の拡大②
2年後に関しては、欧米にも進出します。2021年3月には、30店舗の拡大を計画しています。
遅れていた海外も、大きく収益性が改善されましたので、これからは(店舗の)拡大というかたちで、取り組んでまいりたいと思います。
<速報!> RIZAPゴルフが「香港」で出店決定
また、そこに加えまして、RIZAPゴルフも香港に店舗を出店することを決定しました。
RIZAPもそうですけど、そのようなスコアコミット型のスクールは、RIZAPゴルフに関しても、成果を保証するというサービス……お客さまが本当の意味で「求めているもの」を提供する会社は、香港にはございませんでしたので。我々としては、日本発というかたちで、RIZAPのフィットネスを日本に限るのではなくて、世界に広げると。
RIZAPは、「結果にコミットする」という、お客さまが本来トレーナーに求めているものをしっかりと実現する、成果を保証するサービスです。
それをRIZAPとしては、RIZAPゴルフというかたちで、日本発のサービスとして拡大してまいります。
現在のゴルフ市場
RIZAPの関連事業の拡大です。まずは、先ほどもお話ししましたが、RIZAPゴルフです。
現在、みなさまがご存じの通り、ゴルフ人口は減少が続いています。(2001年には)1,340万人もいらっしゃった人口が、(2016年)現在は550万人しかいないと。
かつ、(年代別参加率は)60代以上の方が半分以上を占めているということで、(人口減少と高齢化の進行は)非常に、ゴルフ業界としても喫緊の課題になっていると、認識しています。
RIZAP GOLFがめざすもの
そのような中で、RIZAP GOLFとして目指すものとしては、できればRIZAPが旗振り役となって、「ゴルフ人口を1,000万人へ」をやっていこうと。
親子三代で楽しめ、かつ競争して楽しんでいけるようなスポーツは、たぶんなかなか探すのは難しいと思うのですが。いくつになっても自己実現ができて、いくつになっても成長を実感できるというスポーツは、我々としては非常に価値があるものだと認識しています。RIZAPが中心となって、(ゴルフ人口を)1,000万人に到達できるようなサポートをしていこうということで、大きく伸ばしていこうと考えています。
RIZAP GOLF ~会員数
その中で、RIZAP GOLFに関しては投資が実って、前年度はこのようなかたちで2017年の数字から(2018年3月期は)1年間で、一気に5倍近くの売上に達することができました。
また、今期(2019年3月期)に関しては、そこからさらに2.4倍というかたちで、RIZAPのもうすでに2割近くの売上規模に、ゴルフは伸びてきています。RIZAPも負けず劣らず伸びが加速していますので、追いつくのは非常に大変なのですが、ゴルフも負けず劣らず成長してきているという状況です。
RIZAP GOLF ~店舗数
収益性が大きく改善ができましたので、ゴルフに関しては一気に(2018年3月の)15店舗から2018年9月の6ヶ月間で、30店舗に倍増させます。1年後の2019年(3月)には、それを3倍まで拡大するということです。今月と来月(2018年5~6月)だけで、一気に5店舗拡大してまいります。そのようなかたちで、拡大を計画しています。
我々は、「自分たちで価値創造ができる」ということが、大きな強みだと思っています。自分たちで仕入れるだけではなくて、お客さまが求めているもの、必要としているものを自分たちで開発して提供するということです。
RIZAP GOLF ~ゴルフギアの売上
原則的にはRIZAPもそうですし、RIZAPゴルフも内製化して、それを販売するということです。ゴルフギアにつきましても、大人気でございまして、一気にお客さまにご利用いただいている状況です。こちらも、一気に伸ばしてまいります。
そのような中で、「インドア+ラウンド」のところをご覧ください。
①RIZAP GOLF LESSON System-①
今まで、ゴルフやスポーツの中で、感覚的にやっていることは、どうしてもあったと思うのですが。センサーとゴルフクラブを連動することによりまして、それを数値化できるということです。こちらを、ゴルフであったり(に、活かすことができる)。「スポーツを科学する」ということで、科学するためには汎用性や再現性が必要になりますので、計量化・数値化を進めていこうということです。
①RIZAP GOLF LESSON System-②
こちらに(RIZAP GOLF LESSON Systemの)動画があります。このようなかたちで表示されるのですが。
(動画が流れる)
瀬戸:これはデモなのですが、このようなかたちでお客さまが練習場であったり、ゴルフのラウンドを実際に行っている時も、お客さまに対して遠隔でサポートすることができると。
ラウンド中も、動画を数値化して振り返ることができますので、現状自分がどうなっているかを、感覚で「上げて」とか「下げて」とかではなくて、「しっかり開いている」「開いていない」を数値化することで、表現することができるようになります。
②新サービス「ラウンドレッスン」
そのような中で、RIZAP GOLF自体がインドアが中心になっていましたので、さらに幅を広げるということで、本日(2018年5月15日)発表しましたが、アコーディアゴルフさんと提携しています。インドアだけではなくラウンドレッスンも連携して行っていくということで、スタートします。
こちらを具体化したものは、今後また、みなさんにお見せしたいと思います。
RIZAP GOLF 売上収益/営業利益推移
そのような中で、損失が大きかったものが、このようなかたちで売上が伸びる中で、赤字は大きく縮小しているということです。黒字化することも、一応可能ではあったのですが、投資を優先させてもらいました。
どんなに遅くとも、2年以内にゴルフレッスン市場でNo.1になります。我々としては、今の計画でいくと1年ぐらいのスピードで(No.1に)なっているとは思うのですが、保守的に見て、2年(以内)ということで出させてもらっています。
RIZAP ENGLISHがめざすもの
そして、RIZAP ENGLISHです。こちらに関しては、3年以内に英語スクールとしてNo.1になるということで、こちらの計画をちゃんと進めていくということです。
具体的なCMをご覧ください。今お見せしますが、(放映が)スタートしています。
(動画が流れる)
瀬戸:ということで、CMはRIZAPもやっていますし、RIZAP GOLFもスタートしています。このようなかたちで、我々の「結果にコミットする」を強みとしたCMの展開を、軒並みこれから実行していく予定です。
RIZAP ENGLISH ~店舗数(累計)
店舗数もこのようなかたちで伸びていまして、さらに今期から加速していくという計画です。
RIZAP ENGLISH 売上収益/営業利益推移
赤字のところは、第4四半期に関しては投資をさせていただいたということで、しっかりと予算を超過することが見えました。今期に向けて、前期は投資をさせてもらったということです。売上は、1年前に比べて4倍以上の伸びを示しています。
②健康サポート企業としての実績拡大
(RIZAP関連事業の戦略の)2番目は、だんだん1対1のトレーニングであったり、RIZAPのコアなものからそれを使って拡大しているということで、裾野が広がってきているというイメージをお持ちいただければと思うのですが、健康サポート企業としての実績を拡大してまいります。
RIZAPは日本の健康をサポートする企業No.1へ
(プログラムは)法人企業さまと自治体さま、そして医療機関さまというかたちです。(法人企業は)従業員の方の健康とか、自治体は健康寿命の延伸、そして医療機関との連携というかたちで進めてまいります。
法人向けプログラム①
実際に、法人さまにおうかがいしまして、「実践型健康セミナー」や「出張型グループトレーニング」、デリバリーランチもスタートしています。
法人向けプログラム②
ご参加いただいている企業さまも、一気に増えてきている状態です。
法人向けプログラム③
前回、ご利用いただいている方が10,000人というかたちでお話ししたと思うのですが、(現在は)一気に増えて、25,000人までになっています。
これを、1年間で(2019年3月期第4四半期には)一気に100,000人まで、RIZAPのサービスを受けていただく方を引き上げたいと。これは、この伸びからすると十分というか、保守的に見積もってもしっかり達成できる数字だということで、計画しています。
ですので、RIZAPをごく限られた方ではなくて、日本中の方に体験していただくというサービスとして、これから拡げてまいります。
実現に向けて ~①他社とのアライアンス
このような中で、「OFFICE DE YASAI」さんとも(プログラム)連携をスタートしています。
実現に向けて ~②zap DELI
あと、生活習慣の改善には、やはり「食」が非常に重要になりますから。そこに関しても、我々は弁当の宅配事業を持った会社にも、グループに入ってもらっています。我々の内製化商品もお客さまに展開していくということを、(2018年)7月からスタートする予定になっています。
実現に向けて ~③フードアナライザー
トレーナーがなんでもかんでも関わっていきますと、どうしてもコストがかかってきますので、コストを抑えながらお客さまと連携してやるサービスの検証も、現在続々とスタートしています。その1つとして、これは試験導入が(2018年)6月からなのですが、「フードアナライザー」といいます。これで、お客さまが摂ったものの糖質量やカロリーを、自動で解析するプログラムもスタートします。
少し参考なのですが、このようなかたちで分析をすることによって、糖質をどれだけ摂ったのかを(スライドの右側の)写真の中で(お示ししています)。今日は動画でお見せできなくて、申し訳ないです。
写真で撮るだけで、その食事の糖質やカロリーを自動で解析して、かつカルテに蓄積していって、お客さまが毎日どんな食事をしているかを自動で解析することを、プログラムの中に組み入れています。これは、1対1のトレーニング(での活用)だけではなくて、自治体さまであったり法人さまであったり、そのようなものでも活用できます。このようなものも、スタートしてまいります。
法人事業 ~売上推移
このような中で、「生活習慣改善プログラム」ということで、法人さまでは、1年で5倍を超える売上を計画しています。
長野県伊那市との取り組み ~①概要
これは前回もお話ししましたが、長野県伊那市との取り組みとして、日本初の「成果報酬型」の健康増進プログラムをスタートしています。
長野県伊那市との取り組み ~②結果
その中で、「参加者の89パーセントの体力年齢が10歳以上(若返り)」と書いています。これは、1年間の経過を見ての報酬になりますが、医療費を削減できた分の半額を我々にお支払いいただくということです。この契約を、伊那市さまとさせていただいています。
この動画がありますので、少しご覧いただければと思います。
(動画が流れる)
瀬戸:このようなかたちなのですが。非常に(スクワットが)速かったので、びっくりしたのですけど。それぐらい、本当にCMに負けず劣らず、実際の住民でご体験いただいた方とかは、目に見える変化を成し遂げていただいているということです。本当に、みなさんは非常に明るくなって、健康面の数字も大きく改善されて、非常に強く喜んでいただいていました。
長野県伊那市との取り組み ~③参加者アンケート-①
このようなかたちで、みなさんの(健康管理について)意識する中で、大きくプラスのお話をいただいています。
長野県伊那市との取り組み ~③参加者アンケート-②
このようなかたちで、体験(に対するご意見)がうかがえています。
自治体の可能性(伊那市長のコメント等より)
その中で、我々がこれからやりたいことというのは……ただ単に「痩せる」というイメージが、過去のRIZAPは非常に強かったと思うのですけど。我々がやりたいことは、あくまでもそれはスタートのスタートのスタートでございまして。これからはやはり、社会的課題に対して、大きく取り組んでまいりたいと考えています。
そのような中で、社会保障費であったり、糖尿病の患者さまが今実質的に1,000万人を超えているということを踏まえまして(取り組んでいきます)。それから、社会的医療費や、課題となっている医療費を削減するということで、取り組んでまいります。
現在、社会保障費がこの(円グラフの)ようなかたちになっているものを、みなさまから実際にお話しいただいている件になりますが、このような削減できた部分(赤色の部分)が、自治体さまとしても予防費に回すことができるということで、(写真で)大きく万歳していただいています。
自治体 ~今後の展開
それを通して、これからは1,700を超える(全国の)自治体さま、そして3,400万人を超える65歳以上の方々に向けて、RIZAPのサービスを大きく展開させていきたいと考えています。
医療機関との連携 ~①国内のRIZAP全店舗が連携
その中で、RIZAPはただ単に痩せるだけではなくて、すでに全国168ヶ所のすべての県・すべてのRIZAPで、歩いて行ける距離の医療機関と、提携を結ばせてもらいました。すでに1,000症例以上と連動させていただきまして、その方の体力・年齢の中で、医学的見地から安全かつ効果の高いサービスの連携が、実現できてきています。
ということで、ただ単に痩せるとき(だけに)トレーナーだけが存在するだけではなくて、医療機関さまと情報連携して、そしてRIZAPのトレーナーと(ゲストの健康状態に合わせた安全かつ効果の高いサービスを提供すると)いうかたちで、連携がスタートしています。
医療機関との連携 ~②
医療機関さまとの連携の中では、また続々と研究をスタートしています。国立精神・神経医療研究センターさまとは(共同研究を開始しました)。認知症とか、そのようなものが非常に大きな課題になっていますが、運動や食事によって、どのようなかたちで改善することが可能なのかという因果関係……そのようなものを検証するための研究が、スタートしました。
③新規事業の拡大
最後は、新規事業をする中で拡大してまいります、「スポーツ分野への本格進出」「フード分野への本格進出」です。
これは、前回発表していますが、「湘南ベルマーレ」の経営権を取得しています。
その中で、「2020年までにタイトルを獲る」ということを発表しています。
我々が、ただ単にスポンサーというかたちではなくて(スポーツを通じたビジネスを計画中です)。現在、スタジアムの開設であったりとか、地域の活性化、そして選手とともにトレーニングの研究……そのようなものを行わせてもらう中で、専用の(スポーツ)ギアであったりとか、そのようなものの開発を行ってまいります。
RIZAP Athlete Lab(仮)の発足
これは、本日(2018年5月15日)発表しましたが、RIZAPの「Athlete Lab」を作ることを決定しています。RIZAP独自のトレーニングとテクノロジーで、あらゆるアスリートのパフォーマンスを向上というかたちで、これからスタートしています。
湘南ベルマーレとも連携して、科学的見地からしっかりと検証しながら、選手のパフォーマンスをどうやってより上げていくのかと。
人間の身体的能力とか、そのようなものに及ぼす影響を検証するということは、やはり選手だけではなくて、一般の方にも大きく寄与できるのではないかと思います。このようなものを、例えばRIZAPのトレーニングでも、活用していくということです。そのようなことにも、もちろん連携できるということです。
RIZAP Athlete Lab(仮) ~第1回ハッカソン開催
そのようなアイデアを募集するというかたちで、「①J1優勝をめざすためのソリューション」「②スタジアムを満員にするためのアイデア」。そのような第1回ハッカソンを、(2018年)7月中旬に開催する予定です。
RIZAPの低糖質フード
フード市場への本格進出のご説明です。
「LOCA-Labo」というかたちです。やはり生活習慣の改善では、食事の管理が非常に重要になります。ただ、自分で選ぶとか、そのようなことがなかなか難しいとか、低糖質のものとかが増えていますけど、やはり「管理されたほうが楽だ」とか、そのようなこと(声)が、非常に多くあります。
我々としては、それを内製化することによって、お客さまの生活習慣改善に向けて、やっていきたいと考えています。
このような中で、(今後の戦略としては)「RIZAPメソッドをすべての方へ」ということで、これから拡げてまいります。
ライザップ・ウェルネスシリーズ
このようなかたちで、RIZAPオリジナルと、ファミリーマートさんみたいなパートナーさまとの連携。そのようなものを「ライザップ・ウェルネスシリーズ」としてスタートしてまいります。
タイガー魔法瓶㈱との戦略的提携によるRIZAP“ごはん”で健康コミットプログラム
これは、前回発表しました、タイガーさんとの連携です。低糖質の(レシピのご提供です)。米はやはり主食になりますので、そのようなもの(健康管理・ダイエット中)でも、「どうしても食べたい」という方も、もちろんたくさんいらっしゃいますので。
そのような中で、(米粒状加工食品「とらひめ」の)定期宅配サービスをやらせてもらう中で、低糖質の専用ジャーと低糖質米を組み合わせて、食事のサポートをやっていきます。
ライザップ・ウェルネスシリーズ第1弾
今回、「RIZAPプロテインゼリー」というかたちで、筋肉の分解を防ぐ良質なプロテインを、国内初で配合したもの。そのような、RIZAPとして自社開発した商品を一般流通リテールに広めていくということで、進めてまいります。
フード事業の売上収益推移
このような中で、(フード事業の)売上を伸ばしていくということです。
事業規模目標
このような中で、(スポーツ分野・フード分野の合計で)3年後に、売上収益で1,000億円以上をクリアしてまいります。
RIZAPグループ M&A戦略 基本的考え方
最後になりますが、グループ会社の説明です。RIZAPのM&Aの考え方は、このようなかたちです。
主なM&A案件(過去2年間)
そのような中で、我々はご覧の通り、事業軸と機能軸を分けなくて、なかなかM&Aの中身がわかりづらいということで、簡単に整理をしています。
事業軸は、自己投資・自己実現に関わる(自己投資産業)。なくても生死に関わるわけではないですけど、あることによって自分に自信が持てたり、自分の人生に意味を見出すことができる、自己投資に関わる事業軸。
その事業の中でシェアを取って、グローバルでNo.1になるとみなさまにもお伝えしていますが、それをやるに向けて必要なバリューチェーンが、機能軸ですね。機能軸の強化というかたちで、その機能軸と事業軸の連携でやっています。
例えば、販売するためにはどんどん事業を広げないと(いけない)。例えば、ぱどであったら、ぱどのプロモーション機能を内製化する。生活販売のメディア機能を内製化するということですね。
(今回)ワンダーコーポレーションをグループ化しましたが、こちらは事業軸ではなくて、機能軸ですね。販売の有用な土地・場所、そのようなものを持っていましたので。
ただし、中身の事業がなかなか時代とともに厳しくなってきている中で、店舗自体をRIZAPに変えたりマルコに変えたり、パスポートに変えたりとか。そのような再生が進んでいると(いうことです)。そのようなかたちで、機能としてグループに入る。いつも整理をしながら(M&Aを)進めています。
上場グループ企業の営業利益
このような中で、グループに入ったばかりでは赤字(がある)というかたち(の会社)で……以前も11億円の赤字でしたが、前期(2018年3月期)に関しては16億円の黒字というかたちで、30億円以上変化しています。今期(2019年3月期)に関しては41億円ということで、こちらは大幅に変化しているということです。
グループ入り後の企業価値の向上
その結果、利益水準ももちろん大きく変わりましたので、企業価値としてもRIZAPにグループに入ってもらったあとに、時価総額が6倍に伸びています。
上場グループ企業の営業利益(1)
このようなかたちで(マルコは)前々期の1億3,000万円から(前期は)9億円。
イデアインターナショナルは、(前々期の)1億6,300万円から(前期は)2億4,000万円。
夢展望は、(前々期の)1億4,000万円の赤字から(前期は)大きな黒字と。
パスポートも(前々期の)赤字から(前期は)1億5,000万円の黒字というかたちで、大きく伸びています。
上場グループ企業の営業利益(2)
このようなかたちです。悪くなっている会社は、SD(エンターテイメント)が、構造改革自体が遅れてるということで、今回はSDが減益でありました。
また、堀田丸正は、グループに入ってもらってまだ1年というかたちなので、まだ実績がないのですが。SD以外は、そのような中では、収益に関してすべてで改善をしているということです。
ジーンズメイトも、3月度は創業から初めて3月黒字になったということで、大きく変換しています。
株式会社パスポート(2016年5月27日グループ入り)
パスポートに関しては、このようなかたちで、大きく収益性も改善しています。
株式会社ジーンズメイト(2017年2月20日グループ入り)
ジーンズメイトの構造改革……どうしても、出さなくちゃいけない膿が1年間(ありました)。いわゆる8期・9期に赤字が続いていましたので、そのような中で、膿が非常に大きく溜まっていたことは否めないのですが。
収益としての改善は、膿を出すにあたって遅れましたが、売上としてはしっかりとついてきているのが、大きなポイントではないかと考えております。
新統合物流センター本格稼働 (2018年5月~)
物流も、グループをあげて大きく連携しています。
グループシナジーの事例(1)
これは、グループシナジーの例になります。Japan Gatewayとかであれば、リテールに強かったりしますので、そのような機能を使いながら……開発力もありますので、RIZAPと連携して、販売機会を拡大していきます。
グループシナジーの事例(2)
サンケイリビング新聞社は、やはりコンテンツの制作力があります。例えば、RIZAPで買うか買わないかだけ(の目的)で来ていただいてるのではなくて、買うにあたって、例えば痩せるための(理由)……どうしたら痩せるのかに触れるような、コンテンツですね。
一般的に、オウンドメディアと言われていますけど。そのようなコンテンツを充実させることによって、買う、買わない以外での目的として、ホームページを訪れていただく。そのようなこともできます。
我々は、販売だけではなくコンテンツの編集力も、非常に重要視していますので、そのようなところにいてもらいたいですね。いろいろなかたちで、シナジーを進めています。
ROE(自己資本利益率)経営を継続
自己資本利益率(ROE)に関しても、このようなかたちで、高い水準を保ち続けているという状況です。
株主優待制度について
株主優待制度につきましても、前期の株主さまから新設を4,000株・8,000株を新設して、大きな金額のグループ商品(の株主優待)をお持ちいただけるかたちになっています。
次回 「株主優待カタログ」 について
株主優待カタログですね。こちらのところは(スライドを)見ていただきたいのですが、新しくなっています。これは株主の方だけに、非売品というかたちで、どんどん出してまいります。
例えば、BRUNOのホットプレート。これは非常に人気が出ていますが、株主の方だけのオリジナルカラーです。また、湘南ベルマーレの特別観戦チケット。観戦だけではなくて、一般の方が入れないような、特別な場所に行けるとか、部屋に入れるとか、選手と関わりができるとか。
また、RIZAPを株主の方だけの大幅な割引で……一般にしていないようなリリースでやっていただくとか。そのように、今回は大きくオリジナルで、株主の方だけに展開をしてまいります。
また、商品数も増量しています。18社から23社というかたちで、商品提供企業数も増加しております。
「プレミアムクラス」というかたちで、参考までに何ページかお見せします。
(低糖質食品)フードとか。
BRUNOのコンパクトホットプレートとか。
また、イデアインターナショナルの商品が中心になりますが、このようなものとか。
RIZAP専用の(ゴルフ)ギアとか。
RIZAPのプライベートブランドのコンプレッションウェアとか。(株主優待は)このようなかたちでございます。
中期経営計画「COMMIT2020」の達成へ
このような中で、最後の資料になります。
中期経営計画として、連結売上収益は、2021年3月期に3,000億円というかたちで見ていましたが、(2021年より)2年前の、今期2019年度で2,500億円というかたちで、すでに大きく差し迫っています。(この)売上をしっかりと出すと(いうことです)。
営業利益に関しても、再来年に350億円(が目標)ですが、(現時点で)230億円まで迫っているということで、大きくここからギアを変えていきたいと考えています。
中期経営計画「COMMIT2020」中間振り返り
これは、中期ビジョンの振り返りになります。その中で、「成長基盤の一層の強化」はできているのかなと思うのですが、あと2番(ヘルスケア事業への本格展開)、3番(海外への本格進出)は、振り返ったときにまだまだこれからだと思っております。
今期を中心に、また振り返らせてもらいたいと思いますが、このようなかたちで、今期はしっかりと実績を出していこうと思います。
今後の重点方針
このような中で、今後の重点方針です。「成長基盤の一層の強化をする」ということは、これはずっと終わらないことですので、やはり大きくなる中で、管理体制からなにからしっかり整えながら、しっかり体制を作っていく。
そして、その中で「ヘルスケア事業(への本格展開)」ということです。ただ痩せるというだけではなくて、一般の社会に生きておられる一般の方にも、RIZAPのメソッドを使ってメリットを感じていただけるような、ヘルスケア事業の本格展開をしてまいります。
3番は、遅れていた「海外への本格進出」を行います。
自己投資産業のポテンシャル
このような中で、国内で7兆円、グローバルで50兆円ある自己投資産業(市場)、ここに向けて、我々は大きく舵をとっていくと。
RIZAPグループのビジョン
最後になりますが、(RIZAPグループのビジョンは)このようなかたちで、ご覧いただいたとおりです。
マズローの5大欲求の中で、戦後の日本や発展途上国の方が理想としているようなものから、大きく我々は(自己実現欲求を重視していきます。なかったとしても)生死には関わらないけれど、あることによって、自分の人生に価値や意味を見出すことができる。そのような商品を自分たちで作り出していって、価値を創造していって、お客さまに届けていく。そのような会社になれるように、がんばってまいりたいと考えています。
「すべての人が自分自身の価値を実感できる人生を送るために」ということで。これからは一気に駆け上がってまいりたいと思いますので、引き続き、よろしくお願いしたいと思います。
以上です。ありがとうございました。