2. 共働きの厚生年金「会社員の夫とパートの妻」と「会社員の夫婦」で年金月額はいくら違う?

将来の年金受給額については、具体的にイメージできないもの。

今回は厚生労働省年金局「これまでの年金部会も踏まえてご議論いただきたい論点 ②」を参考に、会社員の夫とパートの妻を想定した年金のモデル受給額の目安を確認しましょう(2024年5月13日公表)。

2.1 会社員の夫+パートの妻(現役期の報酬・加入状況)=年金額モデル(加入年数を40年とした場合) 

  •  54.9万円(男性の平均的な収入を1.25倍) + 14.2万円(短時間労働者の平均的な収入)=合計年金額28万4588円
  • 43.9万円 (男性の平均的な収入) +14.2万円(短時間労働者の平均的な収入 )=合計年金額26万967円
  • 32.9万円( 男性の平均的な収入を0.75倍)+14.2万円(短時間労働者の平均的な収入 )=合計年金額23万7346円

2.2 会社員の夫+会社員の妻(現役期の報酬・加入状況)=年金額モデル(加入年数を40年とした場合) 

  •  54.9万円(男性の平均的な収入を1.25倍)+ 37.4万円(女性の平均的な収入を1.25倍)=合計年金額33万4721円
  • 43.9万円 (男性の平均的な収入)+ 30.0万円(女性の平均的な収入)合計年金額=29万4977円
  • 32.9万円( 男性の平均的な収入を0.75倍)+22.5万円(女性の平均的な収入を0.75倍)=合計年金額25万5232円

※上記は厚生年金に加入しており、数値は平均標準報酬(賞与含む月額換算)。また、令和6年度の水準の年金額。

会社員については男性と女性の収入を3パターンにわけ、パートについては平均的な年収である14万2000円で試算されています。

平均的な収入で見ると「会社員の夫とパートの妻」は26万967円、「会社員の夫婦」は29万4977円。その差は月約3万4000円ほど、年にして約40万円でした。

なお、会社員の夫婦で平均的な収入を1.25倍とした場合、月30万円を超えています。

上記は加入年数を40年としていますが、実際にはその間に年収が変わったり、働き方も変わったりするため、あくまで参考として確認をしましょう。

一方で、国民年金のみの夫婦の場合は、満額でも13万6000円ですから、加入している年金により老後の年金収入が大きく違うとわかります。ご家庭にあわせた老後対策が重要です。