2. 「難平(ナンピン)」はつみたて投資の醍醐味ではないのか

「難平」をご存じの方はどれくらいるのでしょうか。

難平とは、損をした銘柄が下がり続けるのをさらに買いまして、買い付け価格(コスト)・簿価を下げることを言います。

手練れの投資家は、その難平買いをいさめます。

私が金融機関勤務時代に上司に言われた言葉が強く記憶に残っています。

「難平買いは、結局は傷口広げるだけやで。やめといたほうがええ」

この傷口を広げるというのはどういうことかということでしょうか。

下がり続ける銘柄を買い下がっていくことで、投資金額を増やしているわけですから、「買い付け価格(コスト)」は下がっているかもしれませんが、「損失の絶対額」は増えていることになります。

投資家からすれば、買い付け価格が下がって安心感もあるかもしれませんが、一方で損失額が増えているという状況を意識しておく方がよいでしょう。