株式会社マイナビは2024年5月20日、20歳代の正社員男女を対象とした「【20代正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2024年(2023年実績)」の結果を発表しました。
調査概要は以下の通りです。
<調査概要>
- 「【20代正社員に聞いた】仕事・私生活の意識調査2024年(2023年実績)
- 調査期間:2023年11月17日(金)~11月20日(月)
- 調査方法:インターネット調査(「正社員のワークライフ・インテグレーション調査2024年版(2023年実績)」より20代正社員サンプルのみを抽出し算出)
- 調査対象:20代の正社員の男女
- 有効回答数:585件
- リリース公開日:2024年5月20日
※2020年国勢調査より雇用形態が正社員・未既婚・共働き状況でウエイトバック集計を行っています。
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
調査によると20歳代正社員の「理想の年収」は平均589万7000円でしたが、 実際の年収は平均364万9000円という結果に。
理想と現実の差は224万8000円となっており、多くの20歳代が理想とかけ離れた現実に苦心しているようです。
また、現在勤めている企業で昇進できそうか聞いたところ、36.8%が「そう思わない」と回答しています。
とくに20代前半の女性は48.0%もの人が「昇進できそうと思わない」と回答しました。
次いで20代後半の女性についても45.1%が昇進に対してネガティブな反応を寄せており、20歳代女性の約半数が昇進の可能性が低いと考えているようです。
また、昇進できそうと思わない人に対し、今後どのような行動を取るか尋ねたところ「転職活動をする」という回答が45.8%で最多でした。
年収への不満は20歳代にとって転職意欲をかき立てるようです。
なお、そういった収入への不安も相まってか、4人に1人以上が「金銭的な不安」から子どもを持つことに消極的であることもわかりました。
少子高齢化が進む日本では、若い世代ではとくに金銭的な不安が増すものでしょう。
今回は、現代に生きる20歳代の貯蓄事情や、将来に向けた資産形成について考えていきたいと思います。
1. 20歳代の平均貯蓄額は「121万円」
まずは、金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」から、20歳代の貯蓄額をグラフで見てみましょう。
20歳代・ひとり世帯の貯蓄額円グラフ/以降は20歳代の平均年収を紹介し、おすすめの貯蓄方法を解説2/3
出所:金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」をもとにLIMO編集部作成
20歳代・ひとり世帯の平均貯蓄額は121万円、中央値は9万円でした。
平均は貯蓄が多い人に引っ張られる性質があるため、より実態に近い数値は中央値と考えてよいでしょう。
円グラフの結果を一覧にして以下に掲載します。
- 金融資産非保有:43.9%
- 100万円未満:23.0%
- 100~200万円未満:10.9%
- 200~300万円未満:5.3%
- 300~400万円未満:4.9%
- 400~500万円未満:2.6%
- 500~700万円未満:4.0%
- 700~1000万円未満:2.2%
- 1000~1500万円未満:1.6%
- 1500~2000万円未満:0.0%
- 2000~3000万円未満:0.0%
- 3000万円以上:0.0%
上記から、金融資産非保有(貯蓄ゼロ)がもっとも多く43.8%を占めています。
20歳代というと社会人として働く世代と学生世代が混在しています。
このため貯蓄をようやく始められそうな人と、まったく貯められていない人で両極化しているのかもしれません。
また、ご紹介した数値はあくまで平均額です。
実際にどれほど貯蓄できているのかは、人によって異なるもの。
ご自身が納得できる貯蓄額というのは、各自がイメージする将来設計によっても変わってきます。
2. 20歳代の金融資産保有世帯が少ない原因は?
20歳代の金融資産保有世帯が少ないのは、賃金の低さにもあると考えられます。
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」をみると、20歳から24歳の賃金は21万8500円、25歳から29歳までは25万1200円でした。
インフレや少子高齢化が進み、日本円の価値が低下している昨今、収入に対して支出のほうが多くなってしまうことも珍しくありません。
とりわけ収入の低い20歳代にとっては「貯蓄どころではない」というのが本音でしょう。
とはいえ、20歳代からコツコツ貯蓄習慣をつけておくことは、長い人生を送るうえで非常に重要なポイントです。
次章では、20歳代からの貯蓄について考えていきましょう。
3. 20歳代、なんのために貯蓄すべきか
貯蓄している人の中には、生活費をカツカツにしてお金を貯めている人もいます。
さきほど「20歳代の貯蓄は重要」ということをお伝えしましたが、なぜ20歳代での貯蓄が必要なのでしょうか。
3.1 転職、結婚などライフステージの変化に備えるため
冒頭の調査結果からもあった通り、収入に不満を感じて転職を検討する20歳代は多いもの。
転職活動において伸びしろがある20歳代は重宝されやすく、転職のチャンスが巡ってくることは珍しくありません。
しかし、ひとことに転職活動といっても、エージェントとの面談や引っ越し費用、場合によっては資格取得などを検討することもあるでしょう。
また、20歳代では結婚やマイホーム購入などの一大イベントを迎える人もいます。
こういったライフステージの変化にはまとまったお金が必要になるため、貯蓄で備えておく必要があります。
3.2 旅行や留学など、経験のため
20歳代はひとり世帯であることも多く、身軽なうちに海外旅行やワーキングホリデーに挑戦する人も多いです。
こういった経験への投資は、20歳代のうちに体験しておきたい人も少なくありません。
飛行機代や宿泊費など、具体的な金額を試算して、目標金額を設定すれば貯蓄へのモチベーションに繋がるかもしれません。
3.3 老後のため
切実な問題ではありますが、日本では少子高齢化が進んでいます。
物価上昇や円安のニュースも活発に報じられており、日本の未来を案ずる20歳代も少なくないはずです。
老後までの長い期間にわたって生活費は増加していく見込みです。
貯蓄を通じて資産を形成することで、将来のインフレに対処する準備をすることができます。
これから貯蓄していきたいと考えている方は、まずは自分が「将来どのような生活をするか」を具体的にイメージしてみましょう。
次章では、20歳代におすすめの貯蓄方法を紹介しています。
今日から始められる簡単な貯蓄方法から、長期間での資産形成に有効なお金の増やし方までを詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
4. 20歳代におすすめの貯蓄方法3選
ここからは、20歳代におすすめの貯蓄方法について紹介していきます。
4.1 先取り貯蓄
先取り貯蓄は、将来の目標や予期せぬ出費に備えて、毎月定期的に一定額を貯める方法です。
先取り貯蓄を始めるには、収入と支出をバランスよく管理し、毎月の予算を立てることが大切です。
必要な支出や優先度の高い目標を考えてから、貯蓄額を決定します。
先取り貯蓄は、銀行や投資口座で自動積立を設定することもできます。
毎月指定した金額が口座から引き落とされるため、貯蓄口座に自動的に振り替えられるのがポイントです。
自動的に貯蓄が行われるため、無理なく貯蓄を続けることができるのがメリットです。
4.2 NISAなどの積立投資
NISAやつみたてNISAなどの特定の税制を活用することで、税金を節約しながら資産を増やすことができます。
とくに20歳代は老後までの期間が長く、時間を味方にできるメリットがあります。
積立投資は時間をかけるほど、リスクが分散され、安定した運用が期待できます。
短期的な価格変動に左右されず、長期的な視野を持って運用すれば、物価上昇率以上に資産を増やすことができるかもしれません。
自身のリスク許容度や投資目標に応じて、適切な投資先を選択しましょう。
4.3 個人年金保険
「将来年金が受け取れるかわからない」という不安を抱える人も多いはず。
個人年金保険は、加入することで、将来の年金収入を確保することができます。
また、NISAと同様に税制面でもメリットがあり、一定額の保険料控除や年金積立金控除などの税制優遇を受けることができます。
これにより、税金を節約しながら将来の資産を形成することができます。
5. 20歳代はまだまだ時間がある!
今回は20歳代の意識調査の結果を確認し、貯蓄額や平均年収について見てきました。
20歳代は収入が少ないこともあり、思うように貯蓄できていない世帯がほとんどのようです。
実際に調査結果からは「収入面の不満から転職を検討している」という人も確認できました。
一方で、老後に向けた資産形成は早めに動くのが吉。
今回ご紹介した方法の中から、ご自身に合った資産形成について考えてみてください。

