小学校や幼稚園のPTAの役員選出は、避けては通れない道です。ただし、「気が進まない」という声が圧倒的なのがPTAの役員。できればお断りしたい…と考えている方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、PTAの役員を受けるメリットや、断る際のマナーなどをご紹介します。PTAの役員に推薦された際、引きうけるべきか断ってもいいのか、迷ったときの参考になさってください。

PTAの役員、引き受けるとこんなメリットが

なんとなく責任重大で、マイナスイメージばかりが先行してしまいがちなPTA役員ですが、実はメリットも少なくないのです。

知り合いが増える

PTAの役員を引き受けることによって、知り合いの数がグンと増えます。保護者間の交流が増えるので、様々な情報を入手することもできるでしょう。同じ目的を持って行動する仲間ですから連帯感も生まれ、困ったときに助け合える関係を構築できるかもしれません。

学校での子どもの様子がよくわかる

PTAの役員になると、必然的に学校へと足を運ぶ機会が多くなります。その際、わが子の姿を見かけることもあるでしょうし、先生から子どもの様子を聞くチャンスも増えるでしょう。学校での子どもの様子をこまめに知ることができれば、安心ですよね。

学校行事の日程を早めに知ることができる

PTAの役員になると、学校の年間行事の日程や内容を早めに知ることができます。特に働いているママは、早めに仕事の調整を行なえるので大助かりなのではないでしょうか。

感謝の気持ちが芽生える

PTAの役員を引き受けることで、子どもたちが安心して園生活や学校生活を送ることができるのは、多くの人の支えがあるからだ、ということが再認識できるのではないでしょうか。当たり前だけれど日々の生活では忘れがちなことを、折に触れ実感することができるので、子どもと共に充実した毎日を過ごそう、という気持ちになれそうです。

実際引き受けてみてわかることですが、PTAの役員の任務を行なうことにより、母親として、人間として大きく成長できることは間違いありません。また、新たなフィールドで活躍するママの姿は、きっと子どもに良い影響を与えてくれることでしょう。

PTAの役員、上手な回避方法はあるの?

どれだけメリットがあっても、どうしてもPTAの役員はやりたくない!という方も多いでしょう。そこで、ここでは、角の立たない上手な回避方法をご紹介しましょう。

一度は前向きに考えてみる

まずは、「何がなんでも断る!」ではなく、引き受ける方向で考えてみるのもよいでしょう。最近では「一度は必ずPTAの役員をする」というのが暗黙の了解になっている学校や園もたくさんあります。ならば、断る方法を考えるのではなく、あまり大役が回ってこない低学年のうちに引き受ける、学校に行く頻度が少ない役を引き受ける、など、負担が少ない役員を早めに済ませてしまうほうが、気が楽な場合もあります。

仕事は断る理由にならない!

今の時代、ママが働いているのは当たり前。「仕事を持っているから」というのはPTAの役員を断る理由にはならなくなってきています。どうしても仕事との両立が難しい人は、その旨を正直かつ具体的に述べ、代替案を出すとよいでしょう。

「仕事がとても忙しく、休日も取れない状態です。そのため、安易に役員を引き受けてもなかなか学校に顔を出すことができず、皆様にご迷惑をかけてしまいます。だた、仕事がパソコン関係なので、資料作成等なら、業務の合間に行えます。どうぞその時は協力させてください」と、周りが納得する理由を伝え、そのうえで協力する意志があることを伝えると、周りも好印象を持ってくれるでしょう。

家庭の事情は考慮してもらいやすい

妊娠中である、家族の介護をしている、未就園児がいる、年内に転勤が決まっている、など家庭に事情がある場合は、PTAの役員を免除してもらえる可能性が高いでしょう。しかし、やりたくないからといって、嘘は絶対にいけません。ばれたときに親子ともども肩身の狭い思いをしなければならない羽目に陥ります。自分の今置かれている状況を、嘘いつわりなく話し、状況が変わったら引き受けられる、ということを一言添えるようにしましょう。

まとめ

誰だって、新しいことにチャレンジするのは不安がつきまとうもの。特に毎日主婦業やママ業などで忙しくしている方たちにとっては、「はたして自分に務まるのだろうか」という思いが芽生えてしまうことでしょう。しかし、案外なんとかなるものだったりします。避けて通れない道ならば、思い切って引き受けることで、新しい世界が広がるかもしれません。

大中 千景