子どもの教育費は、進学先によって大きく異なります。

幼稚園から大学までの学費はいくらかかるのでしょうか。

この記事では公立と私立、進学パターン別の教育費の目安を解説します。

また、教育費準備のポイントとして、児童手当の活用方法も紹介します。計画的に教育費を準備し、子どもの将来に備えましょう。

1. 幼稚園から高校3年までの15年間の教育費はいくら?

最初に幼稚園(3歳)から高校卒業までの15年間の教育費の平均額を、公立と私立で見てみましょう。

1.1 公立・私立別の各学校の教育費は?

子どもの教育費は進学先が公立か私立かでどのくらい違い、それぞれいくらかかるでしょうか。

以下は文部科学省のデータからの、それぞれの進学先の1年あたりの学費の合計です。学費は学校教育費、給食費、学校外活動費で構成されています。

【写真4枚】1枚目/幼稚園~高等学校「公立・私立」の学費一覧表、2枚目以降で進学パターン別の学費や大学進学先別「国公立・私立文系・私立理系」学費をチェック

公立・私立別の各学校の教育費

出典:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」より筆者作成

  • 幼稚園(3年):公立 47万2746円・私立 92万4636円
  • 小学校(6年):公立 211万2022円・私立 999万9660円
  • 中学校(3年):公立 161万6317円・私立 430万3805円
  • 高等学校(3年):公立 154万3116円・私立 315万6401円

上記のとおり、進学先が公立か私立かでかかる費用に大きな差があるとわかります。特に小学校では、私立の学費は公立の5倍近くかかります。ただし、私立小学校の在学者数は、全体の1.1%と少数です。

1.2 進学パターン別の教育費の合計は?

上記の結果から、公立か私立かの進学パターン別の15年間の学費合計金額は以下のとおりです。

進学パターン別の教育費の合計

進学パターン別の教育費の合計

出典:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」より筆者作成

【幼稚園→小学校→中学校→高等学校】:教育費の合計

  • 公立→公立→公立→公立:574万4201円
  • 私立→公立→公立→公立:619万6091円
  • 公立→公立→公立→私立:735万7486円
  • 私立→公立→公立→私立:780万9376円
  • 私立→公立→私立→私立:1049万6864円
  • 私立→私立→私立→私立:1838万4502円

幼稚園から高校まですべて私立だった場合の学費は、すべて公立だった場合の約3倍となります。大学の学費を準備しながら毎月の家計から学費を支払うのは、難しい場合もありそうです。

保育料は学費ではありませんが、0歳から3歳まで保育園に預ける場合、子ども1人あたりの保育料の保護者の自己負担は平均で月額3万円程度です。保育料は自治体ごとに異なり、世帯の所得によって決まります。

次章では、大学の進学先別の学費データを確認していきます。国公立と私立文系・私立理系で学費はどれくらい異なるのか見ていきましょう。