4. 【全体・男女別】国民年金・厚生年金の全体の平均月額はいくら?

前の章までで年齢別の平均年金月額一覧表をチェックしていきましたが、全体ではどうなのでしょうか。

年金収入者全体、男女別での平均受給月額も確認しましょう。

4.1 国民年金(老齢基礎年金)の平均受給月額

【写真全12枚中10枚目】男女別「国民年金」平均受給月額(全年齢)

国民年金の平均額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4426円

国民年金の平均月額は5万円台。男女で全体の平均値とも大きく離れてはおらず、差はありませんでした。

保険料金が一律であるため、差が出にくいと考えられます。それでは、厚生年金はどうでしょうか。

4.2 厚生年金の平均受給月額

【写真全12枚中11枚目】男女別「厚生年金」平均受給月額(全年齢)

厚生年金の平均額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万4878円

※国民年金部分を含む

全体では月14万円台となりましたが、男女別に見ると約6万円の差があります。

現代社会においても女性の方が男性に比べてどうしても賃金が低くなる傾向にあること、育児や介護などのライフイベントで時短勤務を選択したり、各種休暇を取得したりなど、働き方が変わりやすいことなどが理由といえるでしょう。

働き方に違いはあれど、将来の年金受給額を見据えて現役時代のうちから貯蓄しておくことが大切。老後に向けた対策はしっかり検討しておきましょう。

5. 【2024年の年金支給日カレンダー】次は6月14日(金)

老後生活を支える「収入の柱」といえる国民年金や厚生年金などの公的年金は、原則偶数月「15日」が支給日。

ただし、15日が土日祝日の場合は直前の平日に前倒しされます。そのため、次回支給日は6月14日(金)です。

2024年の年金支給日のスケジュールは、以下のとおりです。

【写真全12枚中12枚目】2024年の年金支給日カレンダー

【写真全12枚中12枚目】2024年の年金支給日カレンダー

出所:日本年金機構「Q年金はいつ支払われますか。」をもとにLIMO編集部作成

  • 2024年2月15日(木):2023年12月分・2024年1月分
  • 2024年4月15日(月):2024年2月分・2024年3月分
  • 2024年6月14日(金):2024年4月分・2024年5月分
  • 2024年8月15日(木):2024年6月分・2024年7月分
  • 2024年10月15日(火):2024年8月分・2024年9月分
  • 2024年12月13日(金):2024年10月分・2024年11月分

公的年金は2ヶ月に1度の支給となるため、支給月の前々月・前月分がまとめて振り込まれます。

給与のように毎月振り込まれるものではないため、使いすぎないよう注意が必要です。

しっかりと「2ヶ月分」として把握したうえで、計画的にやりくりしていきたいものですね。

6. まとめとして

今回は、国民年金と厚生年金の平均年金月額を確認していきました。

厚生年金は現役時代の年金加入期間や年収が年金額に影響するため、個人差が大きくなります。

そのため、とくに厚生年金受給者の方は自身の年金受給予定額について「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を確認するのがよいでしょう。

また、公的年金の収入だけで足りない場合には、資産運用などさまざまな選択肢から「老後資金対策」をおこなうことが大切といえます。

今は国の税制優遇制度である「NISA」や「iDeCo」など制度が充実しています。

もちろん、資産運用にはリスクもあるので、まずは自分に合った運用方法を見つけて少額からでも資産運用に取り組んでいくのがいいのではないでしょうか。

参考資料

西村 翼