GWに久しぶりに孫に会い、手料理をふるまったりお小遣いをあげたという方も多いでしょう。
「悠々自適な生活」を楽しむシニアも多い一方、2ヶ月に一度の年金支給日を待ちわびるシニアがいるのも現状です。
公的な調査によると、70歳代での二人以上世帯において、貯蓄ゼロという世帯が約2割いることもわかっています。
老後に向けて、どれほどの年金収入があり、どれほどの貯蓄を保有する世帯が多いのか。その現状を知ることはとても大切です。
今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、70歳代・二人以上世帯の貯蓄額をみていきます。後半ではわずかな手取り収入から貯蓄に回す割合や、70歳代の年金受給額にもせまります。
1. 【70歳代の二人以上世帯】貯蓄ゼロは何割いるのか
70歳代・二人以上世帯で「貯蓄ゼロ」の人はどれくらいいるのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、70歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【70歳代・二人以上世帯】の貯蓄ゼロの割合
- 19.2%
1.2 【70歳代・二人以上世帯】の貯蓄3000万円以上の割合
- 19.7%
1.3 【70歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1757万円
- 中央値:700万円
貯蓄ゼロは19.2%で約2割となりました。一方で、貯蓄3000万円以上でみると19.7%いるようです。必要な貯蓄額は世帯で異なるとはいえ、貯蓄のある世帯・ない世帯の二極化が見て取れますね。
参考までに、「保有世帯のみ」に絞って、その金額を見ていきましょう。