3. 50歳から65歳までに「1000万円」準備する!積立投資でいくら積み立てる?

50歳から65歳までの15年間、ほとんど金利が付かない預貯金で「毎月5万5556円」を積み立てていくと、1000万円貯まります。

では、積立投資では、毎月いくら積み立てたら1000万円をつくれるのでしょうか。

金融庁の「資産運用シミュレーション」で1~10%の想定利回り別にシミュレーションしていきます。

想定利回り別「必要な積立額」シミュレーション結果

想定利回り別「必要な積立額」シミュレーション結果

出所:金融庁「資産運用シミュレーション」をもとにLIMO編集部作成

【想定利回り別】50歳から65歳までに1000万円つくるのに必要な毎月の積立額

  • 1%:5万1516円
  • 2%:4万7684円
  • 3%:4万4058円
  • 4%:4万635円
  • 5%:3万7413円
  • 6%:3万4386円
  • 7%:3万1549円
  • 8%:2万8899円
  • 9%:2万6427円
  • 10%:2万4127円

※上記はあくまでもシミュレーションであり、実際の運用は15年間ずっと同じ利回りとはいきません。

運用利回りが高くなるほどに、積立額は少額になっていきます。

ただし、比例してリスクも高くなる点には留意が必要です。

積立投資は、文字通り積み立てる形で投資していくものです。投資ですので元本保証はなく、将来的に資産が増えるのか減るのかもわかりません。

ただし、上がったり下がったりを繰り返しながら、平均的に数%の運用利回りを達成することは決して非現実的ではありません。

特にいまは銀行預金が超低金利であることも考慮する必要があります。

たとえば、0.01%の預貯金に資産を預けている間に物価が3%上昇すれば、実質2.99%の目減りとなってしまいます。

通帳の残高は減っていなくても、資産価値は少しずつ下がっていくとなれば預貯金もある意味のリスクといえるでしょう。

4. 早めに老後対策を進めていこう

本記事では、50歳代・二人以上世帯の貯蓄額を確認してきました。

終りが見えない物価高により、老後にまで意識を向けられない方も少なくないでしょう。

しかし、厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老齢年金の平均月額は厚生年金が14万3973円、国民年金が5万6316円です。

年金受給額は個人で異なるものですが、平均を見ると、長い老後生活を公的年金だけでカバーするのは難しいと考えられます。

老後資金の確保は必須となるでしょう。

老後資金として最低限いくら必要となるかは世帯によって異なります。

年金収入がどれくらいかを把握した上で、目標額を設定すると良いでしょう。

ご自身の年金見込額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。

老後対策の第一歩として、まずは見込額を確認することから始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

和田 直子