40歳代や50歳代になると、老後資金の準備について考える方が増えてきます。老後の生活費は主に年金でカバーしなくてはなりませんが、自分たちが年金を受給する頃にはどのくらいもらえるのか不透明です。そのため、年金以外でもできるだけ資金の準備をしておくのが理想的です。
しかし、具体的にどのような方法で老後資金を準備すれば良いのかわからない方もいるでしょう。
そこでこの記事では、現在の年金受給者の平均受給額を確認するとともに、リタイア前に知っておきたい年金額を増やす方法を4つご紹介していきます。
1. 厚生年金・国民年金の平均受給額
老後資金の準備をするためには、まず現在の年金受給者がどのくらい年金を受け取っているのかを知る必要があります。
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金と国民年金の平均受給額はそれぞれ以下の通りです。
厚生年金の平均受給額は、全体で14万3973円ですが、男性が16万3875円、女性が10万4878円と、女性の方が約6万円少ない状況です。
一方、国民年金の平均受給額は5万6316円で、男女間での差はほとんどありません。
厚生年金と国民年金を比較すると、国民年金は厚生年金よりも約8万7000円少なくなっています。国民年金のみ受給する自営業や個人事業主などの方は、現役時代から老後資金の準備を早めに始めておく必要性が高いといえます。
ここまで、年金の平均受給額を確認してきましたが「思っていたより少ない」と感じた方は少なくないかもしれません。
しかし年金額は工夫すれば増やすことが可能です。次章では年金額を増やすための方法を4つご紹介していきます。