2. 【考察】日本で富裕層が増えた理由は?「資産価値の上昇」が要因か
日本で富裕層が増えている要因を探るため、「1億円以上の資産家たち(ここでは富裕層と超富裕層)」が保有する資産総額の動きを確認していきましょう。
その資産は、2019年(333兆円)から2021年(364兆円)の間に31兆円、2005年と比較した場合、151兆円も増えています。
背景として、株式などの資産価値が上昇したなどが考えられます。
株式などの資産価格が上昇したことで保有資産が増え、結果として準富裕層が富裕層へ、富裕層が超富裕層へ繰り上がったことが予想されます。
株式投資などの資産運用には元本割れのリスクがありますが、リスクを取ってでも積極的に運用したい人が多いようです。
では、そんな富裕層ですが資産形成のコツが気になるところですね。いわゆるセレブと呼ばれる資産家たちの共通点に、何かヒントが隠されているかもしれません。
元金融機関勤務の筆者が実際に体験してきた内容について、次で詳しく見ていきます。
3. 【富裕層】元金融機関職員が語る「本物のセレブ」の共通点2つ
上手に「お金を増やしていく」方法を見つけるべく、今回はお金の使い方に注目してみましょう。
富裕層に関する共通点は以下のとおりです。
3.1 価値のある出費は惜しまない
富裕層は、自分が価値を感じるものには惜しみなくお金を使う傾向があります。
無駄遣いや浪費とは異なり、趣味や教養に関連する支出には積極的な印象です。
趣味はストレス発散や自分へのご褒美として、また、文化や学びに投資することは、自分自身の成長やビジネスへの投資につながると考えている方が多いです。
自分への投資を通じて、さらなる富を築く習慣が富裕層には根付いているのです。
3.2 資産からさらなる利益を生み出す工夫をする
本物の富裕層は、常に資産からさらなる収益を生み出す方法を考えています。
お金の使い道を考える際には、必ず「効率的かどうか」という部分に注目して資産運用の方法を考えています。
自己投資やストレス発散も、最終的には仕事へのモチベーション向上に繋がるものと捉え、それにかかる費用を惜しまない考え方です。
要するに、自分への投資が最終的に資産増加に繋がるかどうかが重要です。これが一般的な「浪費」とは異なる点ですね。
このような価値観を持つ本物の富裕層は、金融商品を選ぶ際にも「自分が納得できるか」「効率的に資産が増えるか」という視点は必ず持っているように思います。
4. まとめにかえて
今回は、富裕層の割合や彼らに共通する価値観についてお話してきました。
お金持ちはお金には困らないというイメージも強いですが、お金を使う時も浪費ではなく投資と捉えている方が多いのです。
国民全員が富裕層になることは難しいですが、お金に対する考え方など参考にするべきポイントは多いでしょう。
人生100年時代といわれる中で、資産形成が不可欠な時代に突入しています。
将来資金の準備は計画的に行い、長い人生お金には困らないようにしたいですね。
参考資料
菅原 美優