2. 2023年、富裕層がお金を使ったものランキングを公開
ここからはラグジュアリーカードの調査データから、富裕層のお金の使い方についてみていきましょう。
調査概要は以下の通りです。
<調査概要>
【ラグジュアリーカード利用データ調査】
- 調査対象期間:2023年1月1日~2023年12月31日
- 調査対象:期間中のラグジュアリーカード(チタンカード、ブラックカード、ゴールドカード、ブラックダイヤモンド)会員※人数非公開
2023年の利用金額が多かったカテゴリーTOP10は以下の結果となりました。
結果はレストラン・飲食店が1位、バー・ナイトクラブが2位となっており、これまでと比べて活発に外出している様相が見て取れます。
また2022年にはランキング外だった広告費が5位に入り、カード利用額も昨対比4倍以上に。富裕層のマーケティング活動が活発化してきたことが分かります。
同様に昨年はTOP10に入らなかったトラベル、ツアー予約サイトが8位にランクインしており、コロナ収束傾向による旅行需要の回復を表す結果となりました。
なお、海外カード利用金額で見る人気渡航先の1位は「アメリカ」となっており、中でも「ハワイ」での利用が60%を占めています。
2.1 富裕層がお金を使っている分野は?カード利用金額の伸び率が大きい加盟店カテゴリーTOP5
伸び率が高かったカテゴリーでは、広告・マーケティング費が1位となりました。
富裕層がビジネスへの投資を惜しまず、ギアを一段加速している様子が見て取れます。
ただし、それ以外のカテゴリーはほぼ個人でプライベート楽しむ項目で占められました。
コロナが収束傾向になったことでジムなどの健康面への投資が活発化し、さらにスキマ時間にゲームやレンタルコミックなどを活用して自由な時間を過ごしていることが分かります。
また、買い物は意外にも「セカンドハンド(=中古品)」を選択している人が多く、むやみな浪費はせずに自分のやりたいことを楽しんでいるようです。
3. まとめにかえて
今回は富裕層と定義づけられる「1億円以上の資産家」の割合や、富裕層のお金の使い方を見ていきました。
富裕層は年々増えていますが、大きな資産は短期間で築けるようなものではありません。
富裕層のお金の使い方でも見てきたように、将来に向けた投資ばかりになるのではなく、自分のやりたいことを思い切り楽しむ時間も必要です。
家計とのバランスを見ながら無理のない範囲で資産形成をスタートし、将来は富裕層のように大きな資産を築けるように計画していきましょう。
参考資料
- 株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」
- Black Card Ⅰ 株式会社「ラグジュアリーカード利用データ調査」
中本 智恵