2. 厚生年金・国民年金の受給額ごとの人数を確認
では、受給額別の受給者数を確認していきましょう。なお、国民年金は最高でも月6万8000円なので、厚生年金のみを確認していきます。
厚生年金を月30万円以上受給している方は1万2490人で、全体の約0.08%にとどまっています。ちなみに、男性では1万2164人で約0.11%、女性は326人でわずか約0.001%程です。
このわずかな割合に含まれる方たちの中に、約50万円を受け取れる方がいるのでしょうか。
3. 1回の支給日に約50万円振り込まれる人はいるの?
結論から申し上げますと、1回の年金支給日に約50万円が振り込まれる方はいます。
というのも、年金は2ヵ月分がまとめて偶数月に振り込まれるので、月25万円を受給していれば、振込日には50万円が受け取れるからです。
3.1 年金は2ヵ月がまとめて振り込まれる
厚生年金や国民年金は、毎月振り込まれるわけではなく、原則として年に6回、偶数月の15日(※)が支給日となっています。
各支給月には、前月と前々月の2ヵ月分がまとめて振り込まれます。
※15日が土日または祝日の場合、直前の平日が支払日になる
例えば、2024年4月15日振込分の支給対象月は、2024年の2月分と3月分ということです。
参考までに、支払月ごとの支払対象月を以下にまとめました。
3.2 月25万円受給できる人は1.4%
では、1回の支給日に約50万円(月25万円)を受給できる方はどのくらいいるのでしょうか。
同じく厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、月25万円以上受給している方は、全体で23万1154人で約1.4%、男性が22万7319人で約2.1%、女性が3835人で約0.07%です。
割合は少ないですが、実際に1回の支給日に50万円以上受給している方は確かにいます。
4. まとめにかえて
年金支給日に約50万円を受給できる方は、2ヵ月分で50万円を受給できる方、つまり月額25万円を受給できる方です。
年金受給者全体に占める割合は少ないですが、確かに存在していることがわかります。
厚生年金は現役時代の収入や厚生年金加入期間などにより決まります。
老後の年金額を上げるには、現役時代の収入を増やすことが早道ですが、実際に収入を増やすことは簡単なことではありません。
そこで、預貯金の取組みや生命保険会社の個人年金保険への加入、より積極的な方法としてNISAやiDeCoなどの活用で、老後資金の確保を目指してはみてはいかがでしょうか。
いずれも、早期に取り組むほど効果が高くなるため、思い立ったときに始めてみましょう。
参考資料
木内 菜穂子