6. 「全面的に公的年金に頼る」26.3%に

老後の生活設計の中での公的年金の位置づけ

図表:老後の生活設計の中での公的年金の位置づけ

出所:内閣府「生活設計と年金に関する世論調査(令和5年11月調査)」

老後の生活設計の中で、公的年金をどのように位置づけているか聞いたところ、下記の通りとなりました。

  • 「全面的に公的年金に頼る」26.3%
  • 「公的年金を中心とし、これに個人年金や貯蓄などを組み合わせる」53.8%
  • 「公的年金にはなるべく頼らず、できるだけ個人年金や貯蓄などを中心に考える」11.7%、
  • 「公的年金には全く頼らない」1.6%

性別に見ると、「公的年金を中心とし、これに個人年金や貯蓄などを組み合わせる」と答えた人の割合は女性で、「公的年金にはなるべく頼らず、できるだけ個人年金や貯蓄などを中心に考える」と答えた人の割合は男性で、それぞれ高くなっています。

また年齢別に見ると、「全面的に公的年金に頼る」と答えた人の割合は70歳以上で、「公的年金を中心とし、これに個人年金や貯蓄などを組み合わせる」と答えた人の割合は40歳代から60歳代となりました。

「公的年金にはなるべく頼らず、できるだけ個人年金や貯蓄などを中心に考える」と答えた人の割合は18~29歳から40歳代で、それぞれ高くなっています。世代によって年金への考え方が異なることがわかります。

40歳や50歳になると、多くの人々が将来の老後資金について関心を抱くでしょう。

しかしながら、具体的な年金受給額が分からないという人もいます。

老後の資金を確保するためには、まず初めに自身の年金受給額を把握することが大切です。

7. 老後資金対策「NISAやiDeCo」も

今回の調査から浮かび上がったのは、年金受給額には個人ごとに大きな違いがあるという事実です。

将来的に年金収入だけで生計を立てるのは厳しいと感じる方も多いでしょう。

さらに、将来の年金支給額が減少する可能性もありますので、早めに老後の資金について対策を練ることも重要です。

その対策として、政府の「NISA」や「iDeCo」などの活用を検討するのも良いでしょう。ただし、資産運用にはリスクも伴います。自身の将来を見据えながら、適切な対策を考えていきましょう。

参考資料

齊藤 慧