【厚生年金】年金支給日に「60万円」支給されたという独身の友人。そんなことありえるのでしょうか？公的年金の平均受給額は厚生年金「14万3973円」、国民年金は？

2024年1月19日、厚生労働省は2024年度の年金額は2.7％の引き上げとなることを発表しました。

標準夫婦（40年間会社員+専業主婦）では1ヶ月に約23万円の公的年金を受給できることになります。

夫婦で約23万円のはずが、単身世帯の人が「年金60万円」を支給できるのにはどんな理由があるのでしょうか。

今回は2023年12月に厚生労働省から公表された「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、年金事情を覗いていきます。

記事後半では「年金60万円」を支給される人は本当に存在するのか、60万円が支給される理由などを詳しく解説していきます。

1. 公的年金「厚生年金・国民年金」の仕組みとは？

日本の年金制度のしくみ

日本の公的年金は、上記のように国民年金と厚生年金の2階建てになっています。

個人によって加入する年金や納付期間が異なるため、将来の年金額には個人差があります。

特に厚生年金は年収に応じた保険料を支払うため、個人や男女によって差があるのが特徴です。

では、厚生年金は平均でいくらぐらい受給できるのでしょうか。次章で見ていきましょう。

では、厚生年金の平均月額はいくらでしょうか。厚生労働省年金局「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に見ていきましょう。

厚生年金の受給額

〈全体〉平均年金月額：14万3973円

※国民年金部分を含む

全体平均は14万3973円という結果になりました。男女では月約6万円の差が出ています。

先述したとおり、厚生年金は年収に応じた保険料を支払うため個人差があります。

では、受給額ごとの人数から年金を「高額受給」する人の割合を確認していきましょう。

※国民年金部分を含む

厚生年金の受給額は1万円未満～30万円以上と個人差があります。

その中でも高額受給とされる「月30万円以上」を受給する人は1万2490人、全体の約0.08％とかなり少数派であることが分かります。

では、1人分の年金として年金支給日に「60万円」が支給される可能性はあるのでしょうか？

結論から言うと、年金支給日に「60万円」はありえます。次章では、年金60万円はどんな人が支給できるのか？という部分について、詳しい内容を紐解いていきます。