2024年元旦の能登半島地震では8441件の住家の全壊の被害を受け、半壊は1万5373件にのぼりました(2024年3月26日現在)。

地震大国日本では能登半島周辺で発生した大規模地震災害は、誰にとっても他人ごとではありません。

大地震からの生活再建には地震保険の果たす役割は大きいといえます。

今回は地震保険の付帯率を紹介し、必要性について考えてみます。

1. 地震保険の都道府県別の付帯率は?

地震保険は単独では加入できず、火災保険にセットされる仕組みです。

地震保険の付帯率とは、火災保険契約における地震保険付帯の割合となります。

以下が2022年度の都道府県別の地震保険付帯率の表です。

地震保険の都道府県別の付帯率

地震保険の都道府県別の付帯率

出典:損害保険料率算出機構「グラフで見る!地震保険統計速報」をもとに筆者作成

2022年の地震保険の付帯率は全国平均で69.4%と、前年の69.0%から上昇しています。ほとんどの都道府県において前年度比で上昇しており、地震保険が普及していることがわかります。

都道府県別に見ると、80%を超えているのが宮城県、福島県、高知県、熊本県、宮崎県、鹿児島県です。付帯率が低めの都道府県は長崎県、沖縄県などですが、いずれも50%は超えています。

1.1 能登半島地震の被害の大きかった地域の付帯率は?

付帯率のデータには市部のものもあります。

能登半島地震で被害の大きかった石川県、富山県のそれぞれの付帯率は64.7%と63.5%と全国平均を下回っていました。

しかし、被害の大きかった富山県氷見市、石川県輪島市、珠洲市の付帯率は以下のとおりです。

  • 氷見市:78.2%
  • 輪島市:68.0%
  • 珠洲市:75.8%

輪島市は全国平均をわずかに下回りますが、氷見市と珠洲市は高い付帯率であるとわかります。

では、全世帯のうち地震保険に加入している世帯は何パーセントくらいいるのでしょうか。こちらも一覧表で見ていきましょう。