注文住宅を建築する際の主な依頼先には、ハウスメーカー、工務店のほかに建築設計事務所(建築家)があります。
住宅を建てる際には「完成した住宅の満足度はどこに依頼するのかによってほぼ決まる」といわれているほど重要なことなので、依頼先をどのようにして探すのかが非常に大切になります。
そこで本記事では、ハウスメーカーで注文住宅を建てた夫婦が工務店との違いを実感した実際の体験談を紹介します。
およそ17年ぶりに日銀による利上げが行われたため、住宅ローンの変動金利にも影響が出る可能性があります。
人生で最大の買い物とも言われる住宅。その依頼先を決める際の参考にしていただけたら幸いです。
1. 注文住宅はどこで建てる?
注文住宅を建てようとする際には、CMや住宅展示場、ホームページなどで良く目にする有名なハウスメーカーを検討する方が多いと思います。
国土交通省住宅局が令和5年(2023年)3月に公表した「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によると、注文住宅取得世帯の施工者・物件に関する情報収集方法は、「住宅展示場で」が47.2%で最も多く、次いで「インターネットで」が41.6%、「知人等の紹介で」が24.0%となっています。
注文住宅の建築を請け負っている会社には集客力・知名度のほかにデザインやコスト、プランニング、コミュニケーション、施工能力、アフターメンテナンスなどにそれぞれ特徴があるので、さまざまな視点から比較して依頼先を決める必要があります。
しかし、ハウスメーカーには知名度やブランド力がある一方で、建築費が高いというイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。
そこで、実際にハウスメーカーで注文住宅を建てた夫婦の体験談をもとに、ハウスメーカーの不満点や満足点を紹介したいと思います。
2. ハウスメーカーで建てた夫婦「オプションが高い」
まずは不満だった点として、「とにかくオプションの一つ一つが高く、希望をすべて叶えようとすると総額が非常に高額になるので妥協の連続だった」という点を挙げられました。
注文住宅は、間取りや仕様があらかじめ決まっている建売住宅とは異なり、間取りのほか外観デザインなども住む人の要望を叶えやすいことがメリット。
基本となる建物の構造や設備、仕上げ材があり、ハウスメーカーごとに異なっています。
そのため、メーカーで決められている仕様以外の設備や仕上げ材を希望するとオプションとなります。
注文住宅でよくあるオプションには、オール電化や電動シャッター、複層ガラス、二重窓、樹脂サッシ、床暖房、浴室暖房乾燥機、外壁タイル、宅配ボックス、造作家具などがあります。
注文住宅は非常に選択肢が多いためあらかじめ予算の上限を決めておき、どれくらいのオプション費用を追加できるのかを試算しておかなければ、予算オーバーとなってしまうので注意が必要です。
3. ハウスメーカーで建てた夫婦「注文住宅なのに自由度が低い」
次に不満だった点として、「注文住宅なのに自由度が低く、何かを選択するにも基本的には標準仕様の中から選ばなければならなかった」と答えています。
ハウスメーカーの注文住宅は、
- 屋根や外壁
- 内装
- 窓
- 玄関ドア
- キッチン
- ユニットバス
- トイレ
など、住宅に必要な建材や住宅設備機器に対してそれぞれ仕様が定められています。
これを標準仕様といいますが、この中から選択するのが原則になります。
標準仕様は変更することが可能ですが、ハウスメーカーは建材や住宅設備機器を大量に仕入れてコストダウンを図っていることが多いため、前述したように仕様を変更すると割高になります。
そのため、総額の建築費が高額になってしまうことが多くなります。
したがって、標準仕様の中に自分が希望する設備や仕上げ材、デザインなどが含まれているハウスメーカーを選ぶと、予算を抑えることができるようになります。