日経平均株価が史上最高値を更新し、連日ニュースや新聞でも大きく取り上げられています。

大きく上昇する株価を見て、資産運用に興味を持ち始めた人も多いのではないでしょうか。

中には、「資産運用で不労所得を得たい」と考えている人もいるかもしれません。

コロナ禍では資産運用によるFIREが大きく注目されましたが、実際に資産運用だけで不労所得を築くことは可能なのでしょうか。

本記事では、資産運用で月25万円の不労所得を目指す方法を元銀行員の筆者が紹介します。

1. 不労所得は老後の備えにもなる

資産運用で不労所得を得ることは、FIREの実現だけでなく老後の備えにもなります。

総務省統計局の調査によると、65歳以上の夫婦で仕事をしていない世帯では、毎月約3万8000円の赤字が出る状況となっています。

65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支1/2

65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支

出所:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果」

公的年金による収入だけで毎月の支出をまかなえない場合、それまでに貯めた貯蓄を取り崩しながら生活しなければなりません。

収入が限られるなかで、資産を切り崩して生活するのは不安も大きいでしょう。

しかし、現役時代に不労所得の仕組みをしっかりと築いていれば、老後の赤字を埋める収入源にもなります。

では、不労所得を得るためにはどのようなことに取り組めばよいのでしょうか。

2. 不労所得を得る方法(1)株式投資

不労所得の代表格として、株式投資が挙げられます。

株式の中には、株主に対して定期的に配当金を出す銘柄があります。

配当金の水準は企業によってさまざまですが、仮に年利4%で配当金を受け取る場合、月25万円の不労所得を得るためには約9000万円の投資元本が必要となる計算です。

9000万円もの元本を作ることは難しいものの、コツコツと配当銘柄を買い増しながら不労所得を築いていくのもよいでしょう。

また、株式投資で得た配当金には20.315%の税金がかかりますが、NISA制度を活用すれば非課税で受け取ることができます。

上場株式は「成長投資枠」の対象となり、最大1200万円までの非課税投資が可能です。

3. 不労所得を得る方法(2)投資信託

投資信託の中にも、定期的に分配金を受け取れる銘柄があります。

投資信託の大きな特徴は、複数の銘柄を組み合わせて運用するという点です。

投資信託ではプロによって選定された複数の銘柄が組み入れられているため、1つのファンドを通じて分散投資できるメリットがあります。

投資信託で得られる分配利回りを年利3%とした場合、月25万円の分配金を受け取るためには1億円の元本が必要となります。

株式投資同様、いきなり1億円もの資産を築くことは難しいものの、コツコツと買い増していくことによって一定の不労所得を目指すことができるでしょう。

なお、投資信託もNISA制度の対象となっていますが、毎月分配を行うファンドは対象外となっています。

新しいNISA2/2

新しいNISA

出所:金融庁「新しいNISA」をもとにLIMO編集部作成

毎月分配金を得るためには、「課税口座で毎月分配型の投資信託を購入する」、「分配の時期が異なる投資信託を組み合わせる」などの工夫が必要です。

3.1 元本払戻金に注意

投資信託で分配金を受け取る際は、「普通分配金」と「元本払戻金」の違いを理解しておく必要があります。

普通分配金は利益を受け取る分配金である一方、元本払戻金は自分が預けた元本を取り崩して受け取る分配金です。

ファンドの運用状況が悪化して元本払戻金の受け取りが続くと、「いつの間にか元本が大きく減っていた」ということもあるかもしれません。

受け取った分配金がどちらの種類なのかを確認するためには、定期的に金融機関の取引履歴をチェックするようにしましょう。

4. 不労所得を得る方法(3)不動産投資

不動産投資も不労所得を得る方法のひとつです。

最近では家賃の上昇が続いていることから、不動産投資を検討している人もいるかもしれません。

これまで紹介した株式投資や投資信託と大きく異なるのは、「最初に大きな借り入れを行う」という点です。

仮に利回り5%で月25万円の不労所得を得る場合、6000万円の物件を購入する必要があります。

これだけ大きな借り入れを行うとなると、家賃収入の減少や修繕費の負担などで返済できなくなった場合のリスクをきちんと考えておかなければなりません。

借り入れによって不労所得を得ることは、資金効率を高めるメリットがあるものの、それに伴うリスクをしっかりと検証するようにしましょう。

5. 不労所得はコツコツ取り組むことが大切

月25万円の不労所得を得るためには、大きな投資元本が必要となります。

今すぐにまとまった不労所得を築くことは簡単ではありませんが、コツコツと資産運用に取り組むことによって定期的な収入を得る仕組みを作ることができます。

株式投資や投資信託はNISA制度の対象にもなっていますので、まずは少額投資から始めてみるとよいでしょう。

参考資料

椿 慧理