2. 人間国宝 羽田登喜男氏が手掛けた着物の査定基準
羽田登喜男氏の作品の査定基準には以下のようなものがあげられます。
- 落款
- 京友禅と加賀友禅の特徴が融合した作品
- オシドリの文様のついた作品
- 刺繍や金箔
- 保存状態
とくに、対極ともいわれる、京友禅のもつきらびやかさと加賀友禅がもつ写実的な要素を取り入れた作品は、羽田氏の製作したものの特徴で大きな査定要素のひとつです。
ただし、希少性も含め価値が見出されるのは、ベースとなる「作品の状態」が保たれている場合です。カビ付きや変色といった状態の悪いものや、証紙や落款などがなく作品の品質を証明できない場合には、大きな価値が付くことはありません。
現存する羽田登喜男氏の作品は希少性が非常に高いものですから、日頃から丁寧な保管を心がけ、後世に引き継いでもらいたいものです。