3. 理由:日本投資者保護基金から「1000万円を限度」に補償される
万が一、破綻した証券会社が分別管理の義務に違反していた場合でも、投資家に対して補償があります。
証券会社が返還できない資産については、日本投資者保護基金が一人当たり上限1000万円まで補償を行ってくれます。
この際、補償対象となる投資家は、投資者保護基金の会員となっている証券会社の顧客のうち、金融機関などの適格機関投資家や国、地方公共団体など、いわゆる「プロの投資家」を除いた一般顧客です。
また、対象となる取引は、一般顧客から証券会社に預けられている資産(金銭と株式・債券・投資信託などの有価証券)。
株価の下落や、債券の発行者がデフォルト(債務不履行)を起こしたために利金や償還金が支払われない場合などは補償されないため、頭に入れておきましょう。
4. 二重のセーフティネットが資産を守るために尽力!
証券口座の資産は二重の制度で守られているということを確認してきました。
銀行の預金口座などと同様に、証券口座も複数保有できます。
たとえば、1000万円ずつ複数の証券口座を作成しておけば、証券会社が違反をしていても実質的には全額補償を受けられる形といえるでしょう。
新NISAをはじめとする投資信託や株式取引などに対して不安を抱えている人は、制度面の複雑さが原因となっているケースも少なくないと思います。
色々と情報を集めたり、経験者に話を聞いたりして、不安を解消していけるとよいですね。
参考資料
荒井 麻友子