2024年より新NISA制度に変わったことで、ますます注目が高まっているNISA。
筆者も毎日NISAについてのご相談を頂戴しています。
しかし、実際にNISAを始めている人でも銘柄の中身をわからず買っている方がいるのが現状です。
どうしてその銘柄を買っているか尋ねると「Youtubeでいいと言っていたから」「ネットで見て人気があったから」などと答える方もいるのです。
しかし、よくわからないまま進めるのはリスクがあるものです。
今回は、多くの方が選んでいる「インデックス投資信託」に着目し、「後悔するファンドの選び方」3選をご紹介します。
1. 新NISA「つみたて投資枠」の投資対象ファンドとは?
新NISA「つみたて投資枠」を利用して積立投資を行うには、金融庁が厳選した投資信託の中からファンドを選択しなければいけません。
つみたて投資枠の投資対象の要件とファンドの種類・本数は次の通りです。
1.1 新NISA「つみたて投資枠」の投資対象の要件
新NISAにおける「つみたて投資枠」とは、「長期」・「積立」・「分散投資」の資産運用を支援する制度であり、投資対象となる投資信託は、金融庁の基準を満たすものに限定されています。
- 販売手数料はゼロ(ノーロード)
- 信託報酬は一定水準以下に限定
- 顧客一人ひとりに対して、その顧客が過去1年間に負担した信託報酬の概算金額を通知すること
- 信託契約期間が無期限または20年以上であること
- 分配頻度が毎月でないこと
- ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと
などが特徴として上げられます。そのため、成長投資枠に比べると「初心者でも始めやすい」と言われることがしばしばあります。
1.2 新NISA「つみたて投資枠」の投資対象ファンドは
2024年1月31日現在、つみたて投資枠の投資対象ファンドは全部で281本あります。そのうち227本を「指定インデックス投資信託」が占めています。
- 指定インデックス投資信託:227本
- 指定インデックス投資信託以外の投資信託(アクティブ運用投資信託等):47本
- 上場株式投資信託(ETF):8本
2. インデックス・アクティブ・ETFの違いって何?
新NISA「つみたて投資枠」の投資対象商品は「指定インデックス投資信託・アクティブ運用投資信託等(指定インデックス投資信託以外)・ETF(上場株式投資信託)」の3つのタイプに分けられます。
それぞれの違いは下記のとおりです。
2.1 指定インデックス投資信託
「指定インデックス投資信託」は、以下のような指標(ベンチマーク)に連動する運用成績を目指す投資信託です。
- 日本株式:TOPIXや日経平均
- 米国株式:NYダウ
- 世界株式:MSCI指数
これらは、つみたて投資枠の投資対象商品の約81%を占めます。
2.2 アクティブ運用投資信託
一方、ベンチマークを上回る運用成績を目指すものを「アクティブ運用投資信託」といいます。
インデックス投資信託より積極的な運用を行う性質上、期待リターンとリスクが高くなる特徴があります。
そのため、安定性よりも収益性を重視したい方に適しているといえます。
2.3 ETF(上場株式投資信託)
ETF(上場投資信託)とは、ベンチマークに連動した運用成績を目指す投資信託です。
インデックス投資信託と違ってETFは証券取引所に上場しているため、株と同じように市場価格で売買を行います。現時点でわずか8本しかありません。
上記より、安定性を重視した資産運用を好む方にはインデックス投資信託がおすすめとされているのです。
しかし、インデックス投資信託であればだれもが満足する結果を得られるとも限りません。次章では、「インデックス投資信託」において後悔する選び方3選を紹介します。