2. 年金以外の所得が20万円を超えれば、申告しなければならない

現在は年金を受給しながらも給与をもらいながらも、働いている方は多くいらっしゃいます。

年末まで働いている方は、勤務先で年末調整をされているかもしれませんが、給与所得で年末調整されていたとしても、年金などの雑所得については勤務先で年末調整はしてくれません。

所得が20万円を超えるのであれば、確定申告をしなくてはなりません。

【図表】2020年分以降の給与所得控除額

【図表】2020年分以降の給与所得控除額

出所:国税庁「No.1410 給与所得控除」をもとにLIMO編集部作成

他にも家賃収入がある、株式の配当金や投資信託の分配金を一般口座や特定口座源泉徴収なしで受け取っている場合など、所得が20万円を超えるのであれば、確定申告をしなくてはなりませんので、注意が必要です。

3. 年金生活者でも「確定申告」をした方が良い場合

源泉徴収で所得税を源泉徴収されている場合でも、下記の方は所得税の還付申告をすることで納め過ぎた税金を還付してもらうことが出来ます。

  • マイホームを住宅ローンなどで取得した方
  • 一定の医療費を支払い医療費控除がある方
  • 生命保険料控除がある方
  • 寄付金やふるさと納税でワンストップ納税サービスを利用していない場合 など

申告することで、納め過ぎた税金を還付してもらうことが出来ますし、他にも、株式や投資信託などで運用している方の中で、一般口座や特定口座(源泉徴収あり・なし共)を利用し、損失が出ている方も翌年以降に損失を繰り越す場合も申告しなければ、適用されません。

さらに税務署に確定申告をすることで、税務署からお住まいの市町村へ住民税の申告データを送ってくれますので、税務署に申告をした方は、改めて市町村に申告する必要もありません。

そのため税務署に申告することで、市町村の住民税の申告は不要となります。

4. まとめにかえて

確定申告は、年金を受給している方すべてがする必要はありませんが、条件に該当される方は申告する必要があります。

今年実施するべき確定申告の期限は迫っていますが、いま一度確認してみてもよいかもしれません。

確定申告の期限は約1か月しかなく、後回しにしてしまうと期限が過ぎてしまうこともあります。

対象の人は、忘れずに計画を立てて確定申告を行うのがよいでしょう。

参考資料

西村 翼