3. 「厚生年金と国民年金」実際の受給額を知る

2023年度の水準は公表されたものの、やはり一つの例であるため個人差があるものです。

そこで最後に、実際の受給額を厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から見てみましょう。

3.1 厚生年金の受給額

厚生年金保険(第1号)年金月額階級別受給権者数

厚生年金保険(第1号)年金月額階級別受給権者数グラフ

出所:厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

〈全体〉平均年金月額:14万3965円

  • 〈男性〉平均年金月額:16万3380円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万4686円

※国民年金の金額を含む

3.2 国民年金の受給額

国民年金月額階級別受給権者数

国民年金月額階級別受給権者数グラフ

出所:厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

〈全体〉平均年金月額:5万6368円

  • 〈男性〉平均年金月額:5万9013円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4346円

国民年金の場合、6~7万円未満の方が多いようです。

一方で厚生年金は、幅広い受給額にばらけている様子がわかります。平均は14万3965円ですが、現役時代の収入や加入期間によって、大きく差が出るようです。

4. 年金生活を見越した老後対策を

2023年度の年金額が公表されましたが、4月14日に振り込まれたのは2022年度分の年金です。

改定された年金が支給されるのは2023年6月15日からである点に注意しましょう。

そもそも年金が2ヶ月ごとの支給であることを知らなかったという方もいるのではないでしょうか。

年金生活を見越し、やりくりについて今から少しずつ考えておきたいですね。

大事なのは「年金がいくら受け取れるのか」です。

自分自身の年金額については、ねんきんネットやねんきん定期便などで確認するようにしましょう。

見込額を知ることで、老後生活の目安もつきやすくなるでしょう。年金だけで足りない老後資金について、iDeCoや保険なども駆使し、早めに準備をしておきたいですね。

参考資料

太田 彩子