3. 2024年度の年金額の例や年金支給日を知る

年金額の厳しい現状がわかったところで、厚生労働省が提示する2024年度の年金額の例も見ておきましょう。

令和6年度の年金額の例

出所:厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」をもとにLIMO編集部作成

  • 国民年金(老齢基礎年金):6万8000円(1人分※1)
  • 厚生年金:23万483円(夫婦2人分※2)

※1昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万7808円です。

※2平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準。

2022年度(令和4年度)は21万9593円、2023年度(令和5年度)は22万4482円だったので、2年連続のプラス改定となります。

年金支給日は基本的に偶数月の15日で、この日に前月までの2ヶ月分が振り込まれます。

つまり、実際に増額された年金を受け取れるのは6月14日です。2024年度の年金になってすぐの4月、5月分が最初に支給されるのは、6月からであるという点を押さえておきましょう。

2024年の年金支給日は次のとおりです。

3.1 2024年の支給日一覧

  • 2月の支給日:15日(12月、1月分)   
  • 4月の支給日:15日(2月、3月分) 
  • 6月の支給日:14日(4月、5月分)   
  • 8月の支給日:15日(6月、7月分) 
  • 10月の支給日:15日(8月、9月分)
  • 12月の支給日:13日(10月、11月分)  


15日が土日祝日の場合はその直前の平日が支給日となるため、6月と12月は支給が早くなっています。

受け取った年金で2カ月生活できるよう、家計管理をおこなうことが大切でしょう。

4. 老後の生活に向けて

年金を30万円以上受け取る方は全体の0.1%と、かなり低いことが確認出来ました。個人差のある制度ですが、受給月額を増やすこと自体が難しいと言えるでしょう。

老後の資金計画を立てる際には、まず自分の年金額がどのくらいなのかを確認しなければいけません。ねんきん定期便やねんきんネットを活用していくら受け取れるのかを確認していきましょう。

受け取る金額を自分の生活レベルに照らしてみることで過不足が判断できます。

足りないようであれば、年金以外の準備が必要です。新NISAやiDeCoなど、国が整備した制度が人気です。

公的年金とは違いリスクもありますが、導入すべき方も多いと思います。繰り返しになりますが、自分の年金額と支出額を確認して将来お金に困らないようにしましょう。

参考資料

徳原 龍裕