3. 【春の一年草ガーデニング】春っぽ気分が上がる!庭にお迎えしたい一年草7選

ここからは、前ページでご紹介した植物をひとつずつ解説していきます。

3.1 アイスランドポピー

アイスランドポピー Papaver nudicaule/ケシ科

オレンジ色のアイスランドポピーの花が咲いている

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  • 学名:Papaver nudicaule
  • 科名:ケシ科
  • 草丈:30~60cm
  • 開花期:3~5月ごろ

すでに開花の時期を迎えているアイスランドポピー。暖かい陽射しのようなオレンジ色がポピュラーですが、ホワイトやパステルピンクなど春らしい色もたくさん揃っています。

広い面積の場所に植栽されることが多く、色とりどりの花が一面に咲く様子もみごとですが、薄い和紙のような花びらが重なって繊細に咲く姿は間近で見てもとても魅力的です。

花もちがよいので、大切に育てた花を花瓶にさしてお部屋などに飾ることができるのも楽しみのひとつです。

※参考価格:200~700円(3号ポット苗)

3.2 リナリア

リナリア Linaria/オオバコ科

黄色いリナリアの花が咲いている

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  • 学名:Linaria
  • 科名:オオバコ
  • 草丈:30~100cm
  • 開花期:3月中旬~7月上旬、12月上~中旬、5月~7月(品種により異なる)

紫、赤、白、ピンク、黄、紫……花色が豊富なリナリア。すらりとした花穂が風に揺れる優美な姿は見る者をうっとりさせてくれます。

葉の色がきれいで、つぼみがたくさんついている、茎がぐらついていないしっかりとした苗を選ぶのがポイント。ほかの植物との相性がよいので寄せ植えでも楽しめます。

乾燥気味な環境を好むので、水はけがよい土に植え、土の表面が乾いたらたっぷり水やりするとよいでしょう。

※参考価格:200~500円前後(3号ポット苗)

3.3 ハナカンザシ

ハナカンザシ Rhodanthe anthemoides/キク科

ハナカンザシの白い美しい花。

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  • 学名:Rhodanthe anthemoides
  • 科名:キク科
  • 草丈・樹高:10~20cm
  • 開花期:3月~5月

赤っぽく丸い蕾が開くと白い小さな花が咲きます。丸い蕾が簪(かんざし)のように見えるのでハナカンザシと呼ばれています。

カサカサした手ざわりの花びらが独特で、切り花でも持ちがよいですが、ドライフラワーにしてさらに長く楽しむこともできます。

高温多湿が大の苦手で特に夏越しが難しいので一年草扱いされる場合が多いですが、もともとは多年草です。水やりの際は直接かからないように注意しましょう。

※参考価格:300~600円(3号ポット苗)

3.4 キンギョソウ

キンギョソウ Antirrhinum majus/オオバコ科

オレンジ色のキンギョソウ

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  • 学名:Antirrhinum majus
  • 科名:オオバコ科
  • 草丈・樹高:20~120cm
  • 開花期:4月~6月がメイン

ふっくらとした花の形が金魚の泳いでいる姿に似ていることから、キンギョソウと呼ばれています。スナップドラゴンという英名も持つので、2024年、今年の干支である辰年にちなんで育ててみるのはいかがでしょうか。

パッと目を引く色彩、甘い香り、主役級の存在感を放って咲く花です。一重咲き、八重咲きのほか、ペンステモン咲きという花が杯状に開く品種もあり、それぞれ印象が違うので見ていて楽しくなります。

日当たりと水はけのよい場所を好みます。

※参考価格:100~700円(3号ポット苗)

3.5 カスミソウ

カスミソウ Gypsophila/ナデシコ科

白いカスミソウの花。

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  • 学名:Gypsophila
  • 科名:ナデシコ科
  • 草丈・樹高:20~100cm程度
  • 開花期:5~7月

地中海沿岸からアジアにかけて125種ほどが分布しているカスミソウ。一年草だけでなく、なかには多年草で宿根性のものもあります。

真っ白な花を無数に咲かせるのが儚げで素敵ですが、「ジプシーディープローズ」「マイピンク」といったピンク色の星をちりばめたようなキュートな品種もあるので、見つけたらぜひゲットしてみてください。

高温多湿に弱いので、鉢植えは風通しのよい日なたに置きます。庭植えでは、水はけのよい日なたに植えつけ、高温期の長雨には当てないようにしましょう。

※参考価格:300~500円前後(3号ポット苗)

3.6 ニゲラ

ニゲラ Nigella/キンポウゲ科

群青色のニゲラの花

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  • 学名:​​Nigella
  • 科名:キンポウゲ科
  • 草丈・樹高:40~100cm
  • 開花期:4月下旬~7月上旬

個性的な花の代表選手と言ってもいいニゲラ。青や白、ピンクの花弁のように見えている部分は、実は萼片。苞と呼ばれる糸状の葉が、花を包むようなフォルムが、繊細かつユニークです。

姿だけでなく名前も個性的で「Devil in a bush」つまり「茂みの中の悪魔」という英名も!これは花の後にできる黒い実の形が、角が生えた悪魔が茂みに潜んでいるように見えるからだそう。和名ではクロタネソウとも呼ばれています。

放任しても育つ強靭さで、ビギナーでも育てやすい植物です。花が咲いて実をつけるまでの変化を楽しんでみましょう。

※参考価格:300~700円前後(3号ポット苗)

3.7 3.7 トレニア

トレニア Torenia/アゼトウガラシ科

トレニアの花。色とりどり。

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  • 学名:Torenia
  • 科名:アゼトウガラシ科
  • 草丈:20~30cm
  • 開花期:4~11月

とても育てやすく、たくさんの花を咲かせてくれるトレニア。バリエーションに富んだカラーとスミレに似た可憐な姿で人気があります。

こぼれ種が発芽して増える場合も。また、多年草の品種もあります。

※参考価格:200~600円(3号ポット苗)

4. 春の始まりに探してみたい、私の”推しの花”

いかがでしたでしょうか?それぞれの花の魅力を感じていただけたと思います。好きなものを見つけたら、愛情たっぷりに育ててみてください。

太陽というスポットライトを浴びて、けなげに花を咲かせるその姿にキュンとすること間違いなしです。花からエネルギーをもらって素敵な春を過ごしましょう。

LIMO編集部