5. 【老齢年金】国民年金「みんなの額面はいくらか」
まずは、1階部分といわれる「国民年金(老齢基礎年金)」について確認してみます。
男女全体【老齢基礎年金】みんなの額面をグラフで見る
男女別【老齢基礎年金】みんなの額面をグラフで見る
男女間による平均年員月額にはほとんど差がないことがわかります。では、受給額ごとの人数分布はどうなっているでしょうか。
男女ともにボリュームゾーンは6万円以上7万円未満となっています。令和3年度の満額が年間78万900円(月額約65000円)であることを考えると、満額に近い国民年金を受給している方が多いことがわかります。
6. 【老齢年金】厚生年金「みんなの額面はいくらか」
続いて、2階部分の「厚生年金」についても確認してみます。
男女全体【老齢厚生年金】みんなの額面をグラフで見る
男女別【老齢厚生年金】みんなの額面をグラフで見る
国民年金とは違い、厚生年金では男女間の差が浮き彫りとなりました。また個人差が非常に大きいこともわかります。
厚生年金の年金額は、現役時代の収入や厚生年金に加入して働いていた期間によって決まります。
今は育児や家事と仕事を両立させる女性が増えており、こうした年金の男女差は将来的には小さくなっていくことが考えられそうですね。
まとめにかえて
今回は、老齢年金から天引きされる税金や社会保険料などについて整理したあと、今のシニア世代が受け取る年金額をグラフで確認しました。
老後に向けたマネープランを立てるとき、ご自身の年金見込額を把握することは大切です。また、老齢年金から「天引きされるお金」がある点も心積もりしておきましょう。
「人生100年時代」に老後を過ごすかもしれない私たち現役世代には、公的年金だけに頼らず、自分で老後の資金をつくる姿勢が求められていることは間違いありません。
預貯金を増やすだけではなく、資産運用でお金を育てる視点を持てるとよいですね。ご自身に合う「資産形成のスタイル」を探すところから始めてみましょう。
参考資料
- 日本年金機構「令和4年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「年金Q&A (年金振込通知書の送付)」
- 日本年金機構「年金振込通知書」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2022年12月)
荻野 樹