2. 視界は広く、4万円台も視野に

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。先週は23日(金)が天皇誕生日の祝日だったため、営業日は4日間でした。前週末に終値ベースで3万8000円を突破していたことから、先週はこれを維持できるかどうか、さらに史上最高値の3万8957円更新なるかどうかが注目されました。

実際には週初から短い陰線が続く上値の重い展開となりました。21日(水)にはローソク足の実体が25日移動平均を割り込みました。しかし、翌22日(木)には窓をあけて上昇すると大きな陽線となり、ザラ場で3万9000円を突破、さらに終値ベースでも3万9098円68銭と、史上最高値を更新しました。

今後の展開はどうなるでしょうか。チャートの形は強い上昇トレンドを示しています。200日線、75日線、25日線と、主要な移動平均線が扇形に開いています。ローソク足の実体が25日線に下値をサポートされるように上昇しています。

ここからどこまで狙えるでしょうか。まずは心理的節目となる4万円突破を目指したいところです。ただし、足元で急上昇していることから、RSIなどオシレーター系の指標は「買われすぎ」と過熱感を示しています。4万円直前、あるいは一時的に4万円に達しても若干の調整があるかもしれません。

史上最高値を突破したことから、当然ながら上値抵抗線となる大きな節はありません。視界は良好といったところ。4万円を突破すれば一段上のステージが見えてきます。引き続き、目線は上に持っていいでしょう。

史上最高値を突破したことから、当然ながら上値抵抗線となる大きな節はありません。視界は良好といったところ。

日経平均株価

Toru Kimura/shutterstock.com

参考資料

下原 一晃