ゆうちょ銀行は2024年4月より、硬貨取扱料金を改定することを公表しました。

現行では、窓口での預け入れや払込み、各種手続きの際に硬貨を利用する場合、枚数に応じた手数料を負担することになっています。

2024年4月からはこの取扱が改定され、硬貨の枚数によっては値下げになります。

硬貨の取扱で手数料が発生するようになったのは、2022年1月17日から。しかし、「中期経営計画の見直しを検討する中で、お客さまのご負担の軽減のため」、今回の改定に至ったとのことです。

1. 【ゆうちょ銀行】硬貨取扱料金が2024年4月1日(月)から改定へ

現行では、ゆうちょ銀行において硬貨を取り扱う際、以下の手数料が発生します。

1.1 現行(2024年3月31日まで)の手数料

  • 1~50枚:無料
  • 51~100枚:550円
  • 101~500枚:825円
  • 501~1000枚:1100円
  • 1001枚以上:500枚ごとに550円加算


50枚までは無料ですが、51枚以上になると手数料が発生します。

例えばおつりなどの小銭をお菓子箱に貯めておき、一気に貯金するという人の場合、硬貨の金額によっては手数料が上回るケースもあったのです。

1.2 改定後(2024年4月1日から)の手数料

  • 1~50枚:無料
  • 51~100枚:無料
  • 101~500枚:550円
  • 501~1000枚:1100円
  • 1001枚以上:500枚ごとに550円加算


2024年4月1日からは100枚までの取扱が無料となり、101~500枚の取扱が550円に値下げされます。

ゆうちょ銀行での硬貨取扱料金改定の比較表1/1

硬貨取扱料金改定の比較表

出所:ゆうちょ銀行「硬貨取扱料金改定のお知らせ」をもとにLIMO編集部作成

それ以降の枚数において、手数料の取扱に変更はありません。

硬貨枚数算定後に「手続きを取りやめたい」「やっぱり金額を変更したい」と思っても、料金はかかるので注意が必要です。

2. 大手銀行でも硬貨取扱には手数料がかかる

ゆうちょ銀行では2022年1月17日から硬貨取扱料金を導入しましたが、他の銀行でも硬貨取扱に料金がかかることはめずらしくありません。

UFJ銀行では100枚までが無料で、それ以上の枚数で料金がかかります。

りそな銀行では1日1回100枚まで無料ではありますが、それ以降は1枚でも手数料がかかるとしています。

また三井住友銀行においても、300枚以下は無料でそれ以降は手数料を定めています。いずれも窓口の取引を対象としているためATMは対象外ですが、手数料には注意が必要です。

「小銭貯金をして一気に入金」という貯金スタイルは、これから難しくなっていくでしょう。

3. 小銭貯金をしている人は貯蓄方法を変えていこう

一時はおつり貯金や500円玉貯金などが流行したことで、小銭で貯金をする人もいます。

目に見えて貯金成果がわかるものではありますが、「その後一気に銀行に入金する」と考えると、あまり効率がいい手段とは言えません。

ゆうちょ銀行では手数料が一部で値下げになったものの、やはり手数料が貯金額を上回る可能性もあるでしょう。

もし小銭貯金しかしていないという場合、「硬貨取扱の手数料がかかる」「先取り貯金ではない」という点から、徐々に貯蓄方法を変更する必要があるといえます。

とくに先取り貯蓄の導入は早めに行うほうがいいでしょう。「月々の収入から支出を引いた残りを貯金する」方式から、「月々の収入から貯蓄分を差し引き、残りで支出額をまかなう」という方式にすることで、貯蓄ベースはあがります。

例えば金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」によると、年収500~750万円未満の世帯における「年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合」は以下のようになっています。

  • 5%未満:1.8%
  • 5~10%未満:10.6%
  • 10~15%未満:17.6%
  • 15~20%未満:4.1%
  • 20~25%未満:10.0%
  • 25~30%未満:2.9%
  • 30~35%未満:5.9%
  • 35%以上:27.6%
  • 貯蓄しなかった:19.4%
  • 平均:23.0%


平均で23%を貯蓄に回しているので、例えば月の手取りが30万円の場合、5万7500円が目安になります。

もちろん、持ち家や子どもの有無など個々の事情で目安額は異なりますが、まずは「手取り収入から貯蓄に回す割合」という視点を持つことで、貯蓄ペースをあげるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

4. 社会情勢に合わせて貯蓄を考える

ゆうちょ銀行では、2024年4月から硬貨取扱料金を改定し、一部で値下げになることがわかりました。

とはいえ、一昔前まではどの銀行でも無料で取扱できていたので、コツコツ小銭貯金をしていたシニアから「びっくりした」との声が上がることも。

コストを鑑み、今では多くの銀行で硬貨取扱料金がかかることになっているため、慎重にならざるを得ません。

他にも、バブル期には銀行に預けるだけで利息がどんどん貯まっていましたが、今ではほとんど増えなくなったというのはみなさん実感するところだと思います。

情勢から「貯蓄から投資へ」を実践できている人も増えています。

貯蓄スタイルは、自分自身のライフスタイル・価値観だけでなく、社会情勢にも合わせる必要があるのかもしれません。

参考資料

太田 彩子