厚生年金だけで「月額30万円以上」の年金収入をもらえる人はいるのでしょうか？老後資金を増やすコツはありますか？ 2024年の年金支給スケジュールや【公的年金の受給額一覧表】も確認

3. 【厚生年金】男性で「うらやましい月額30万円以上」は何パーセント？

一律の保険料を納める国民年金と違い、厚生年金は収入に応じた保険料を納めるため個人差が出やすくなっています。

では、厚生年金の平均月額はいくらでしょうか。厚生労働省年金局「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に見ていきましょう。

※国民年金部分を含む

全体は14万3973円、男性でも月16万円台が平均です。そのため、30万円以上受給するのは一部の方になります。

次に、厚生年金をひとりで「月額30万円以上」受給する人は何パーセントいるのかみていきましょう。

※国民年金部分を含む

厚生年金を「ひとりで月30万円以上」受給しているのは全体で0.1％でした。

年金だけで月30万円を超えるのは難しいとわかりますね。

また、男性のみで月30万円以上受給している人の割合をみると0.1％でした。平均受給額が高い男性でも、30万円以上受け取れるのはごくわずかとなっています。

先ほどの厚生年金は国民年金を含む平均月額でした。

では、1階部分の「国民年金部分だけ」の平均月額はいくらでしょうか。

国民年金のみでは5万6316円となりました。

厚生年金に比べると、国民年金のみで老後生活するのは難しいでしょう。

今回の調査では、平均受給額に注目しましたが、実際には個人差が大きいことが分かりました。

現役世代が年収や納税期間に基づいて受給する年金。しかし、想像以上に少ない受給額だった場合、どう対処すればよいでしょうか。

老後資金の計画は、まず年金受給額を確認することから始めましょう。ねんきん定期便やねんきんネットを利用して、自身の受給予定額を確認できます。

早い段階から老後の準備をすることも重要です。若いうちから準備を進めていた人と、老後になる前にギリギリで始めた人とでは、大きな差が生じる可能性があります。

新NISAやiDeCoなども同様で、早くから準備していた人とそうでない人では、得られる利益やリスクの大きさが異なります。

老後に向けた準備方法はさまざまです。自身の性格やライフプランに合ったものを考えてみましょう。

齊藤慧