2018年2月26日に行われた、株式会社ノムラシステムコーポレーション2017年12月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社ノムラシステムコーポレーション 代表取締役 野村芳光 氏
株式会社ノムラシステムコーポレーション 執行役員管理部長 加藤勝久 氏

はじめに

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野村芳光氏(以下、野村):お忙しいところ、ありがとうございます。只今から、決算説明会を行いますので、よろしくお願いいたします。

はじめに、おかげさまで2018年2月22日、東京証券(取引市場)第二部へ市場変更承認をいただきました、ありがとうございます。

ノムラシステムの「4つの特徴」1 コンサルティング業務を展開

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それでは8ページをご覧ください。コンサルティング業務の展開です。

当社は、(企業向け基幹システム)世界トップシェアを誇るSAP社の(製品で)コンサルティングを行なう優秀な社員がグローバルに展開するコンサルタント集団です。

「なぜSAPを選んだか」と、この前も言いましたけれども、やはりこれが一番儲かるからです。これによって当社の大きな経常利益ができるということです。昨年、2017年(12月期)の決算で言いますと、経常利益率は約16パーセントでした。

これは当社の社員が優秀(だからです)。本当に当社の社員に感謝しております。これだけ良い決算が出たということは、本当に感謝であります。

結果的には、当社の社員の物心両面の幸せを追求し、さらに、それによって株主のみなさまに還元できるということでございます。

ノムラシステムの「4つの特徴」2 プロジェクト成功率100%

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次に9ページになります。プロジェクトの成功率は100パーセント。

昨年は約2億円弱の案件を取りました。これは当社だけ無事に、12月にカットオーバーすることができました。(この案件には)かなりいろいろな会社が入っていますけれども、人事(ソリューション)に関しては当社だけ、12月にカットオーバーができたということです。

他のチームが遅れていますので、その影響で当社は今年の6月ぐらいまでは、引き続き、大阪の案件は進めさせていただくということで、これも経常利益に貢献できるかなと思っております。

ノムラシステムの「4つの特徴」3 高収益率

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次に10ページです。

これも先ほども言いましたように(当社は経常利益率が高く)、2016年は12.8パーセント。これが2017年では約16パーセントと、私としては、少し伸びすぎたかなと思っています。

中長期的には15パーセントを考えているわけですけれども、昨年は、コンサルの稼働率がかなり高かったものですから、予想外に経常利益に貢献することができました。これも社員のおかげだと思っております。

重点経営指標の中期視点

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続きまして13ページをご覧ください。

これも先ほどお話ししたように、中長期的には(経常利益率)15パーセント以上(の方針です)。

(売上高に占める)プライム比率は、2017年の12月現在で29.0パーセントです。これは直ユーザーを開拓することによって、今年(2018年)は34.0パーセントまでチャレンジしたいと思っております。

今年の通期の予算は、かなり保守的に作っていますけれども、気持ちはきつめに、チャレンジとして34.0パーセントのプライム比率を取っていきたい。2016年のときは19.1パーセントでした。けっこう伸びていますが、今年度は34パーセントと、(2017年度比で)5パーセントほどの伸び率を考えております。

中期ターゲットが実現する背景

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次に14ページです。

これは、いつもみなさまにお見せしているところではあるのですが、2025年(に向けて)「当社が大きく成長する7年」。実際は「SAP S/4HANA」を導入している会社は、まだまだ少ないんです。

メモリーコンピュータによって動く「SAP S/4HANA」ですけれども、これは世界では、まだ2パーセント〜3パーセントぐらいしか導入されていません。日本でも2〜3パーセントの浸透率です。

ただ、日本では今、新規のお客さまは「SAP S/4HANA」、メモリーコンピュータの新規のHANAを導入されています。既存のお客さまh2,000何百社ありますが、このお客さまの「SAP S/4HANA」への切り替えはまだこれからです。

ですから、これから「SAP S/4HANA」、メモリーコンピュータのコンサルティングに、当社は大きく貢献できると思いますので、経常利益15パーセントは引き続き、継続していけるのではないかと思っております。

重点ソリューション

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15ページですけれども、重点ソリューションとして、「SAP S/4HANA」の導入。これは先ほど言いましたように、需要の取込みは、これからかなり増えてくると思います。

ただ、大きな課題はやはり社員をどう採っていくかということです。優秀な社員を取るためには、JASDAQではダメなんです。だから大きくチャレンジするために、今回、二部上場の承認を得ました。

私は次のチャンス、一部にもチャレンジしたいと思っています。そうすることによって、優秀な人材を取っていきたい。やはり優秀な人材を取らないと、当社はも大きく成長しなくなると思っていますので、優秀な人材を取るためにも、次のランクにチャレンジしていきたいと思っております。

さらに、時価総額200億円に向かってチャレンジしたいと思っています。

次にクラウドソリューションの強化。これは「SAP SuccessFactors」「SAP S/4HANA」による人事の見える化ですが、これも順調に伸びております。

続いて、ビッグデータコンサルティング強化。今現在、こちらが伸びているのは、既存の「ERP6.0」を導入されている、ハードディスクのコンピュータで運用されている業界大手のお客さまです。

そのような業界大手のお客さまには、最初に「S/4HANA」データベースを導入していただく。要するにビッグデータソリューションを優先的に行う。メモリーコンピュータでのシュミレーションや解析、IoTやAIを活用していくという方向に進んでいますので、「S/4HANA」データベースを使うということです。

2017年12月期 通期決算 ハイライト

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ここからは、昨年(2017年)の7月1日にCFOとして入って来た加藤が2017年の通期決算ハイライトを説明いたします。

加藤勝久氏:それでは20ページをお願いいたします。2017年12月期の決算の概要につきましてご説明いたします。

まず、通期決算に関しましては、堅調な売上成長、また大幅な増益という結果でした。売上高につきましては、25億3,400万円、前年同期比で3.8パーセント増となっております。続いて、経常利益につきましては、4億500万円。経常利益率で16.0パーセント、前年同期比で約30パーセントの増となっています。

その詳細につきましては、次ページ以降でご説明いたします。

2017年12月期 損益計算書

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それでは21ページをお願いいたします。

増収増益の要因となりましたのは、まず、プライム案件です。こちらが堅調に推移したことによりまして、売上高が増加。また、先ほどご説明ありましたとおり、売上高に占めるプライム案件の比率が前期19.1パーセントに対しまして、約1割増加して、29パーセントになりました。

表の中段にあります、売上総利益。こちらが7億1,600万円。利益率にしまして28.3パーセント、増減額で9,300万円の増加と、このような影響がございます。

また、販管費に関しましては、3億900万円。こちらは昨年に、上場関連費用等があったのですが、こちらが減少したこと等の理由によりまして、200万円減っています。

経常利益につきましては、先ほどご説明した4億500万円という結果になっています。

また一番下にあります当期純利益。こちらにつきましては2億9,900万円と、前年に対しまして53.7パーセント増となっています。こちらに関しましては、法人税等の還付がございました。

このような影響から大幅な増益という結果になっています。

2017年12月期 対業績予想結果

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続いて22ページをお願いいたします。こちらが昨年11月6日に発表しました業績予想に対する結果となっております。

一番右にありますとおり、売上高・各利益すべて、達成率100パーセントを超えています。

売上高の推移 〜四半期毎〜

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続いて23ページをお願いいたします。こちらは売上高の累計の推移です。

前年に対しまして、堅調に右肩上がりで推移しているという結果になっています。

売上高の増減分析

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続いて24ページをお願いいたします。売上高の増減分析であります。

まず、大手プラントメーカーの案件が計画どおりカットオーバーしました。こちらと、既存顧客に関しましても、案件の規模が拡大していることから、プライム案件は2億6,800万円増収となっています。

また、FIS(ファンクションインプリメントサービス)、こちら案件数は堅調に取れていますけれども、当社の戦略によってFIS案件からプライム案件にコンサルタントの配置を変えています。

そのような影響から、(FISは)前年同期比で約1億7,600万円減少となりました。2つを合わせまして、約9,200万円増収という結果になっています。

営業利益の推移 〜四半期毎〜

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続いて25ページをお願いいたします。営業利益の推移となります。

こちらも売上高と同様、右肩上がりで堅調に推移しています。

営業利益の増減分析

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続いて26ページをお願いいたします。営業利益の増減分析になります。

こちらは重複しますけれども、プライム案件はFIS案件に比べますと利益率がかなり高いのですが、そのプライム案件が増加したことによりまして、売上総利益が約9,300万円の増益となりました。また、販管費ですが、先ほどご説明したとおり、(上場関連費用の減少によって)約200万円減っていますので、前期と比べまして、合わせて9,500万円の増益となっています。

経常利益の推移 〜四半期毎〜

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27ページは経常利益の推移となります。ご参考とさせていただきます。

財政状態

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続いて28ページ、財政状態についてご説明いたします。

まず、バランスシート上段にありますとおり、自己資本比率は前年度に若干伸びまして、85パーセントと、より健全な状態になっていると判断しています。

また、下段にありますキャッシュフローに関しましては、昨年配当金が約1億9,000万円あったのですが、利益の増加がかなりありましたので、キャッシュとしては、合わせて1億8,700万円増えています。

結果的には、2017年12月末現在としては、約20億1,500万円のキャッシュがあるという状況になっています。

2018年12月期 通期業績予想

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続いて30ページ。今期の業績予想を発表いたします。

まず、マーケット的にはIT投資、またERP市場、こちらが堅調に推移していると判断しています。また、先ほど野村からご説明あったとおり、当社としましては経常利益率15パーセント以上を常に創出するという体制を構築するという方針のもとから、売上高につきましては、25億9,000万円。前年比で2.2パーセント増。

営業利益、経常利益につきましては、4億1,800万円。経常利益率は16.1パーセントとなります。

最後の当期純利益に関しましては、2億8,500万円。前期比マイナス4.5パーセントとなっています。下段に記載がありますが、先ほど私からご説明した法人税の還付の影響が(2017年12が月には)ございますので、対前年比ではマイナスとなりますけれども、こちらの影響を除けば増収増益の計画となっています。

配当

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配当に関しましては、32ページお願いいたします。

当社の基本方針であります配当性向40パーセント以上を実施するという考えのもとから、2017年12月期に関しましては、22円を予定しています。前期は記念配当、また、昨年7月1日に(株式)3分割がございましたので、こちらの影響を除けば5円の増配となっています。

以上、業績に関するご説明でした。

国内ERP市場

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野村:続いて34ページをご覧ください。

私は、ERP市場は本当に明るいと思っています。今後、本当に日本の会社も世界進出するために、やはり、「SAP S/4HANA」、メモリコンピュータを今現在導入している会社が本格的に力を入れていきます。

このグラフのとおり、「ERP6.0」を導入している既存のお客さまが、「SAP S/4HANA」に変わっていく、需要ができるということで、本当にコンサルは人手不足になってくるかなと思っています。

ただ、当社の社員を引き抜かれないようにしなければいけないと。外資系のコンサルから引く手あまたになっています。そのような会社が、本当に当社の優秀な社員を狙おうとしています。

そこに負けてはいけない。そのためにもプライムの案件を取っていきたいです。プライムの案件を取るということは、当社の10年選手の社員に居場所を作ってあげる、居場所を作らなければ去っていくのです。そこを私は常に考えて、経営をやっております。プライム案件を取っていかないと、本当に文系の人間を外資系のコンサルにもっていかれてしまう。

文系の人間は、当社にくるまで(コンサルティングのノウハウは)わからないです。当社の私のところにきて、そういうノウハウを与えて、優しいプレゼン、優しいモチベーションをかけて、すばらしい人材になる。それが10年後に去っていってしまう、そこは食い止めたいということで、2016年の9月16日にJASDAQに上場させていただきました。

それに続き、(東証)二部上場に承認をいただきました。(市場変更は)3月1日になりますが、また次のランクにいきたいと思っています。「なぜそこまでやっていくのか」と、やはり社員がいないと当社は儲からない。経常利益率15パーセント以上は取れない。取れないということは、結果的に株主に還元できないということです。

そこに常にチャレンジしていくということで、直ユーザーを開拓していく。これは本当に、ランクアップしていかなければ、なかなか(お客さまに)相手にしていただけない。そこでいろいろなお客さまから助言いただきながら、一生懸命プライム案件を取っていきたい。それよって社員のレベルアップ、ならびに、社員が喜んで仕事ができる、そういうところにもっていきたい。

今現在、(プライム案件比率は)30パーセント。これが40〜50パーセントぐらい取れるようなノムラシステムコーポレーションになれば、当社は本当にすばらしい会社になっていくと私は思っております。

実際に「SAP S/4HANA」は、日本ではたった数パーセントしか、既存のお客さまが取れていないのです。グローバルでも、(SAP社の顧客数を)32万社とした場合、まだ「SAP S/4HANA」の切り替えが少なく、(導入比率は)2.16パーセントぐらいです。当社の社員は本当に優秀です。優秀な社員を育てるのが私は大好きです。常に優しいプレッシャーをかけている。そうすることによって、文系の人間がすばらしいコンサルタントになる。

そのためにもランクアップは必要だと思っておりまして、今回二部に承認していただきましたけれども、次のランクアップも考えていきたいと。そうすることによって、やはり、時価総額もランクアップしたいと思っています。

引き続き、「SAP S/4HANA」、クラウド、「SAP SuccessFactors」、この辺りに十二分に力を入れてやっていきたいと。みなさんが当社の社員を応援していただければ、本当にすばらしい会社になると思っています。

経常利益率15パーセント以上は、はっきり言いまして、本当に大変です。これは正直に言いますけれども、10パーセント取るのも大変なのです。「15パーセント以上はなぜ取れるか」、当社が新卒(社員)を育てていっているからです。

当社はゼロから育てていく。そのような人材が、昨年の約2億円弱の案件を、準プライムでしたけれども、無事成功させたことによって、経常利益率約15パーセントに貢献する。

今期、新しくチャレンジするのは、FISです。今現在プライムメーカーから仕事をいただいていますけれども、ここは約4割から5割を抜かれます。そこを今度は当社の営業力を使って、FISでもプライムのお客さまを取っていきたい。そうすることによって、経常利益が安定的に15パーセントいけるような仕組みを作っていきたい。

私が言うのも恐縮ですけれども、当社は本当に優秀な人材がおります。本当にみなさん一生懸命がんばって、汗をかいています。私も一生懸命、汗をかいています。そのようにして、2018年もやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

SAP S/4HANAの導入企業数推移

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35ページを見ていただきますと、「グローバル市場 98パーセント未開拓」「国内市場 96パーセント未開拓」とあります。現実として「SAP S/4HANA」を導入していないのです。確かに(コストが)高いからということもあります、大手企業の場合、切り替えるのに2年弱かかります。

しかし、徐々に変わっていく。「なぜ変わるか」と、やはりメモリコンピュータでやっていかないと、ハードディスクでは処理速度が遅いのです。

一応、2025年に(「SAP S/4HANA」へ)完全に切り替わる予定ですけれども、多少ずれる可能性もあります。当社の社員は約100名ぐらいしかいません。売上もたかだか25億円です。けれども市場はいっぱいあると。ただ、あと何が足りないか。人材です。ここに力を入れていきたいと思っています。

やはり人材はなかなか厳しく、雇うのが大変な時代になってきています。私は、人材を採れる方法論として、「ランクアップ」だと思っております。引き続き、魅力ある会社としてやっていきたいと思っております。物心両面で社員を幸せにする、結果的には株主さまも幸せにできる、還元できると私は思っております。

私の話は以上です。

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