3. 「国民年金（基礎年金）のみ」では月額平均でいくらか
先ほどの厚生年金は国民年金を含む平均月額でした。
では、1階部分の「国民年金部分だけ」の平均月額はいくらでしょうか。
3.1 国民年金（老齢基礎年金）の受給額
〈全体〉平均年金月額：5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額：5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額：5万4426円
3.2 【国民年金】受給額ごとの人数（1万円刻み）
- 1万円未満：6万5660人
- 1万円以上～2万円未満：27万4330人
- 2万円以上～3万円未満：88万1065人
- 3万円以上～4万円未満：266万1520人
- 4万円以上～5万円未満：465万5774人
- 5万円以上～6万円未満：824万6178人
- 6万円以上～7万円未満：1484万7491人
- 7万円以上～：178万3609人
国民年金のみでは5万6316円となりました。
厚生年金に比べると、国民年金のみで老後生活するのは難しいでしょう。
4. 厚生年金と国民年金以外の収入源を築く
今回は、厚生労働省の資料をもとにシニア世代の老齢年金を検証しました。
個々の収入や生活費の必要額は異なりますが、老後資金の対策はほとんどの世帯にとって不可欠です。
現役世代は「人生100年時代」を見据え、老後の準備をする必要があります。将来に備えるために、今から積極的に取り組むことが重要です。
老後資金対策のスタートは、「老後の柱」である年金受給額の確認です。ねんきん定期便やねんきんネットを活用して、ご自身の受給予定額を確認しましょう。
貯蓄に限らず、老後資金を準備する方法はさまざまです。例えば、保険や投資信託を活用した資産運用も検討の余地があります。NISAやiDeCoなど、少額から始められる制度も存在します。
ただし、投資にはリスクが伴います。そのため、「不安」「リスクが高そう」と感じる人もいます。自身に適した貯蓄方法をゆっくり考えることから始めましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」
- 日本年金機構「ねんきんネット」
齊藤 慧
