LIMOが2023年03月にお届けした記事から、人気の記事をピックアップして再掲載します。
(初掲載*2023年03月14日)
「60歳代」という響きにどのようなイメージをもたれるでしょうか。一昔前であれば60歳で会社を定年退職し、セカンドライフをスタートさせることがごく一般的でしたね。
ところが今は、企業の定年がのびたり、再雇用や延長雇用で働き続ける人も増えています。内閣府の「令和4年版高齢社会白書(全体版)」によると、60代の就業率を2011年と2021年で比較すると、以下のようになっています。
- 60~64歳:2011年・57.1%→2020年・71.5%
- 65~69歳:2011年・36.2%→2020年・50.3%
この20年ほどで、65歳以上も働き続ける人が大幅に増えています。とはいえ、公的年金の受給開始年齢である65歳でリタイアする人も多いでしょう。
今回はその「65歳以上のリタイア世帯」の貯蓄事情や、シニア世代の年金額について眺めていきます。
1. 【老齢年金世代】65歳以上は国民年金・厚生年金をいくらもらえているのか
さいしょに65歳以上の年金事情についてみていきましょう。ここでは、65歳以上の「老齢年金世代」が受け取る年金額について、年齢ごとの平均額を確認していきます。
厚生労働省が公表した「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、以下のようになっています。
1.1 国民年金のみを受け取る場合
- 65歳:5万8078円
- 66歳:5万8016円
- 67歳:5万7810円
- 68歳:5万7629円
- 69歳:5万7308円
- 70歳:5万7405円
- 71歳:5万7276円
- 72歳:5万7131円
- 73歳:5万7040円
- 74歳:5万6846円
- 75歳:5万6643円
- 76歳:5万6204円
- 77歳:5万6169円
- 78歳:5万5844円
- 79歳:5万5609円
- 80歳:5万5483円
- 81歳:5万7204円
- 82歳:5万6981円
- 83歳:5万6815円
- 84歳:5万6828円
- 85歳:5万6404円
- 86歳:5万6258円
- 87歳:5万5994円
- 88歳:5万5560円
- 89歳:5万5043円
- 90歳以上:5万1382円
1.2 厚生年金保険(第1号)を受け取る場合
※下記の年金月額には、国民年金月額も含みます
- 65歳:14万5372円
- 66歳:14万6610円
- 67歳:14万4389円
- 68歳:14万2041円
- 69歳:14万628円
- 70歳:14万1026円
- 71歳:14万3259円
- 72歳:14万6259円
- 73歳:14万5733円
- 74歳:14万5304円
- 75歳:14万5127円
- 76歳:14万7225円
- 77歳:14万7881円
- 78歳:14万9623円
- 79歳:15万1874円
- 80歳:15万4133円
- 81歳:15万6744円
- 82歳:15万8214円
- 83歳:15万9904円
- 84歳:16万349円
- 85歳:16万1095円
- 86歳:16万2007円
- 87歳:16万1989円
- 88歳:16万952円
- 89歳:16万1633円
- 90歳以上:16万460円
多くの世帯にとって、公的年金は確かに老後生活を支えるメインの柱であることは確かです。夫婦世帯で二人の受給額を合算した場合でもなお、年金だけに頼る老後は心もとないと感じるケースは決して多数派ではないはずです。
そんな年金生活を下支えしてくれるのが、現役時代からコツコツと準備してきた「貯蓄」ですね。次では65歳以上・リタイア世帯の貯蓄事情を眺めていきましょう。