2. 大事なのは今【認知症の物盗られ妄想】でメンタルをやられないための対応方法3つ

認知症の物盗られ妄想「メンタルをやられないために」知っておきたい3つの対応方法

出所:LIMO編集部作成

認知症が進行すると、もの盗られ妄想などの症状は少なくなっていくことを前章にてお伝えしました。とは言え、ご家族は今大変な思いをされています。ここでは、もの盗られ妄想への対応方法について紹介いたします。

2.1 その1 まずは落ち着いて対応する

もの盗られ妄想に対しては、肯定も否定もせず落ち着いて話を聞きましょう。一番不安を感じているのは本人です。まずは「物が無くなって不安な気持ち」に共感することで、相手を落ち着かせます。

認知症の人は、自分の症状に気付いていると言われています。その不安な気持ちを身近な家族にぶつけているので、冷静に受け止めることが重要です。

2.2 その2 探しているうちに忘れることも

落ち着いて話を聞いた後は、身の回りを一緒に探します。見つかったら「よかったね!」などと声掛けをするとよいでしょう。

また認知症の進行度合によっては、探しているうちに忘れることもあります。別の話題について話すことで本人の興奮が収まり、穏やかになることもあるのです。

2.3 その3 介護サービスを利用し負担を軽減

今回ご相談いただいた内容では、夜間にも電話がかかり仕事に支障が出ているとのことでした。そこでお勧めしたいのは、デイサービスなどの介護サービスを利用して、日中に適度な運動を取り入れることです。

他の利用者と交流したりレクリエーションをしたりすることは、ストレス解消になり体力も使います。夜によく休んでもらうためには、日中の活動を活発にすることが有効です。

人によっては、集団行動が苦手な方もおられます。その場合はヘルパーを活用するのも有効です。お母様とヘルパーさんがコミュニケーションをとりながら、一緒に家事などをするのもよいでしょう。