今年が始まりもうすぐ2カ月。あっという間に年度末が迫ります。
「今年こそは貯蓄しよう」と考えていた方は、貯蓄のペースが順調か一度振り返る機会を作りたいものです。もしモチベーションが低下しつつある場合は、「みんながどれくらい貯蓄しているのか」を知ることで、再度やる気が出るかもしれませんね。
年代や家族構成によっても貯蓄事情が変わるものなので、今回は50歳代「二人以上世帯」の貯蓄事情を見ていきます。実は「貯蓄が100万円未満」という世帯もいるのです。
合わせて60歳代以上の貯蓄額も見ることで、今後の貯蓄計画を練り直してみましょう。
1. 【50歳代の二人以上世帯】貯蓄100万円未満は少なくない
まずは、50歳代・二人以上世帯で「貯蓄100万円未満」の人はどれくらいいるのか見ていきます。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、50歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄100万円未満の割合
- 9.3%
1.2 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄100万円未満の割合(金融資産ゼロの世帯を含む)
- 33.7%
1.3 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1253万円
- 中央値:350万円
貯蓄100万円未満は9.3%。
金融資産非保有を含めると、33.7%でした。意外に多いと感じた方もいるのではないでしょうか。
二人以上世帯での調査なので、もしお子さんがいる家庭では教育費が重くのしかかる年代でもあります。ローン返済とあいまって、負債が上回る家庭もあるでしょう。
では、金融資産を保有する世帯に限定した場合の金額も見ていきましょう。
2. 【50歳代の二人以上世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくらか
同調査より、貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきます。
2.1 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄100万円未満の割合
- 12.3%
2.2 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1684万円
- 中央値:810万円
貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、貯蓄100万円未満は12.3%です。
老後に向けて必要な金額は人ぞれぞれですが、「2000万円」を目標にする方もいるでしょう。現状では、50歳代の貯蓄平均は2000万円を超えないようです。
中には「60歳になれば退職金が入るから、貯蓄平均はあがるもの」と考える方もいるのではないでしょうか。
そこで次章では、60歳代の貯蓄額も確認してみます。